16日、浦和レッズは埼玉スタジアムで、明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第7節、湘南ベルマーレ戦に臨んだ。スタジアムに集まった3万6,185人の前で、レッズは湘南に1-0で勝利。3試合ぶりのホームでの勝利、そして6月7日の清水エスパルス戦以来、9試合ぶりとなる完封勝利を飾った。

この試合では、前節のアルビレックス新潟戦を欠場した興梠と武藤が、ズラタンと高木に代わってスタメン出場。それ以外は、前節と同じメンバーで臨んだ。

レッズは序盤、湘南の前線からの素早いプレッシャーや球際での厳しい守備により、なかなかいい形でセカンドボールを拾えない時間が続いた。

しかし、興梠が時間を追うごとにボールを収められるようになったこと、また2シャドーの梅崎、武藤のボールを引き出すポジショニングから、徐々にパスが回り始め、攻撃の形を作れるようになっていった。

互いに決定機を作れない中、湘南にCKからポストを叩くヘディングシュートを許した場面もあったが、前半スコアは動かず、勝負の行方は後半へ。

後半、レッズは相手の厳しいプレスを受けながら、西川や守備陣がしっかりとボールを回し、攻撃の糸口を探っていった。すると58分、関根が相手陣内右サイドのゴールライン際で起点となってチャンスを作ると、柏木のパスから興梠が落としたボールを関根がクロス、攻め上がっていた槙野がダイレクトで蹴り込み、レッズが先制点を奪った。

その後はレッズが攻撃のリズムを掴んでペースを握った。また、一方の湘南も山田直輝など攻撃的な選手を投入し、同点を狙って攻撃の圧力を強めていった。

試合は最後まで、両チームの選手が懸命に走り、球際でのぶつかり合いが続く、激しいものとなった。その中で、レッズの選手たちは最後まで集中力を保ち、アディショナルタイムの3分を含めて、湘南に決定機を許さなかった。試合はそのまま1-0で終了し、レッズは2ndステージで初の連勝を飾った。また、この勝利はレッズにとって、J1通算350勝目となった。

次戦は22日(土)、埼玉スタジアムで18時30分にキックオフされる、明治安田生命J1リーグ2ndステージ第8節ベガルタ仙台戦となる。


【槙野智章】
「昨シーズンから、セットプレー以外でゴールを決めることがなかなかありませんでした。個人的には、流れの中でゴールを決めるのが久々でしたので、これをいいきっかけにできればと思います。

湘南は自分たちにポジションやシステムを嵌めてくるということで、監督からは、目の前の相手に個で勝ることがポイントだと言われていました。それならば、自分が相手のゴール前に入って行くプレーが非常に大事になると思っていました。前半も(興梠)慎三のシュートに詰めましたが、流れの中でゴールに向かうプレーができていることは、自分の中でゲームを読めている証拠だと思いますし、相手が嫌がる走りができていると思います」

(ゴールシーンは、ボールが来る予感があった？)
「関根の前に(柏木)陽介と目が合って、陽介からボールが来ることを想定した動きはしていました。うまく決められて良かったです。個人的には、ああいうゴールの方が大好きです。素直に嬉しかったですね」

(守備では高山選手を止めてガッツポーズをしたシーンがあったが？)
「あの場面は自分たちのミスからカウンターを受けて、非常に危険なシーンでした。東アジアカップで感じたことが、攻守の両面で負けないこと、球際で負けないことでしたし、与えられた環境でレベルアップしないといけないと感じていました。

GKがセーブしたとき、FWはゴールしてガッツポーズをしますが、DFの選手はなかなかそういう場面がありません。たまたま高山選手との局面でしたが、そこで気持ちを前面に出すことは、士気を高める意味でも、流れを引き寄せる意味でも、必要なことだと思いました」

(攻守のバランスがかみ合っている感じがあるが？)
「今シーズンは自分が上がらなくても、前線の選手だけで崩せているシーンがたくさんあるので、自分の役割がはっきりしています。ただ、そこで前線の選手がノッキングしたときに、2列目3列目の選手の攻撃参加が有効だということは分かっていますので、タイミングに気を付けながらやっています」

(家族の前でゴールを決めたことについては？)
「ゴールをして、チャントを歌ってもらい、あれだけのファン・サポーターのみなさんに支えてもらっているということを、実際に感じ取ってもらえたことが、自分にとっては一番嬉しかったです。いい顔もしていましたので、また元気な姿を、これからもプレーで見せていきたいです」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】