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2016シーズン始動にあたって ミシャ監督

15日は、チームの2016シーズン始動日。必勝祈願、大原サッカー場でのトレーニングを終え、ミシャ監督が会見を行なった。


「元日、天皇杯の決勝がありましたが、改めまして、新年明けましておめでとうございます。2016年の、みなさんのご健康とご多幸を、心よりお祈りいたします。

今日、我々は今シーズン初日のトレーニングを迎えました。ほぼ、昨シーズンと同じ選手が残りました。新しい選手、イリッチ選手と駒井選手は、初日からチームに合流していますけれども、伊藤選手は日曜日に合流だと聞いていますし、遠藤選手は、オリンピックの予選(AFC U-23選手権2016)に行っているので、チームの合流はまだまだ先になりそうです。

今日、こうして、新シーズンのスタートを切れたことを、非常に光栄なことだと思っていますし、嬉しく思っています。

みなさんも取材されたと思いますけれども、天皇杯で手をケガした槙野選手は、装具を着けて練習していました。心配されたと思いますが、彼はハンドボール選手ではないので、多少手をケガしていても、問題はないでしょう(笑)」

【質疑応答】
(新しい選手を迎え入れたが、補強の狙いと、それぞれに期待することは?)
「サッカーの世界ですので、毎年、または半シーズンで、いいプレーをする中で他のチームに引き抜かれていく選手もいれば、このチームで出場機会をなかなか得られずに他でプレーする選手もいます。あるいは、必要なポジションに新しい選手が入ってきます。それは、どこのチームでも行われる入れ替えです。

サッカーの世界では新しい選手に、非常に注目が集まるものです。ただ、昨シーズンからプレーをし、チームに貢献してきた、そしてチームに残った選手を決して忘れてはならないでしょう。

日本は比較的、新しい選手に注目が集まり、その選手に大きな期待を抱くという傾向が強いです。ただ、私自身は、そのような過度な注目や期待について、どうなのかと思うことが多いです。

みなさん、外国籍選手に対する期待は、どのチームでも非常に大きいと思います。ただ、日本人選手のレベルは、非常に上がってきていると思います。だからこそ、どの外国籍選手も、日本で活躍できるわけではありません。それは間違いないことです。

私は、日本のリーグを非常に高く評価しています。世界のサッカーのリーグの中でも、上から数えて6番目か7番目、10位の中に入ってもおかしくない、それくらいのレベルにあると思っています。

伊藤選手は、非常に才能のある若い選手です。そして、駒井選手も比較的若く、我々のチームで才能を伸ばせるであろう選手です。遠藤選手は代表にも選ばれましたけれども、まだ若く、これから実力を伸ばしていけるであろう選手です。この3人に関しては、今後の浦和レッズの将来性、展望を見越して獲得した選手です。そういった若い選手たちに期待することというのは、まずはチームにしっかりと馴染んで、戦っていくということです。私は、その選手たちがいきなり、チームを引っ張るようなトップレベルのプレーをするという、過度な期待は抱いていません。彼らが日々努力をしていく中で、着実に実力をつけていってくれること、チーム戦術の中でしっかりと自分の実力を発揮できるようになることを、求めます。

我々はクラブとしてDFの選手を獲得するにあたって、長くディスカッションしてきました。我々浦和レッズに入って、DFとして我々の戦術の中で実力を発揮できる選手というのは、どこにでもいるわけではありません。選手を選定し、その選手が獲得できるのかという可能性を見出す上で、非常に長い時間を要しました。

我々浦和レッズの戦い方にマッチするDFの選手は、日本人の選手の中にもいますが、獲得するのは無理でした。その中で、我々はイリッチ選手を獲得しました。イリッチ選手はインターナショナルな経験も豊富な選手であり、我々のサッカーのフィロソフィーにもマッチする選手だと判断して、獲得しました。彼は、スロベニアの代表選手として、60試合以上の試合経験があります。そして、UEFAチャンピオンズリーグに3回出場した経験もある、非常に経験豊富なDFの選手です。もちろん、どの外国籍選手であっても、日本の気候や文化、サッカーに馴染んでいくためには時間がかかると思いますが、彼であれば必ず、浦和レッズのために力になってくれるだろうと思っています。

今シーズン新しくチームに加わった選手は、将来的な展望と、守備のところでのさらなるレベルアップのために、獲得した選手だと思っています。

我々はクラブとして、選手としての質だけでなく、人間性も評価して獲得しています。その両方があってこそ、我々浦和レッズに加わることのできる選手だと言えるでしょう。新しく加わった選手には、できるだけ早くチームに馴染んでもらい、チームの中でしっかりと戦術を理解し、少しでも早く、しっかりとチームの一員として戦ってくれればと期待しています。

新しく獲得した選手は、非常に期待されるが故に、その選手が我々のチームをすべて勝利に導く、彼らが試合を決定づけるというような期待を持たれがちですが、そうではありません。彼らはチームの中でしっかりと実力を発揮し、今のチームのレベルをさらに押し上げてくれる存在であってほしい、と願って獲得した選手です」


(イリッチ選手、遠藤選手は、ポリバレントな選手だが、現段階で、どういう起用法を考えているか?)
「我々はシーズンの中で、ACL、リーグ、ヤマザキナビスコカップ、天皇杯と、4つの大会で、過密日程を戦っていかなくてはいけません。これまでは、特に後ろのポジション、ディフェンシブな中盤やDFのポジションで、連戦を戦っていくには難しい状況があったのは事実です。その中で、2人のポリバレントな選手がチームに加わったことによって、その辺のところを解決していけるのではないかという思いがあります。

どのポジションで彼らが起用されるかは、おそらくボランチ、ストッパー、リベロ、そのあたりになるかと思いますが、その辺はチームの状況の中で、考えていくべきだと思っています。

遠藤選手に関しては、みなさんもご存じのように、オリンピック代表のチームに行く回数が非常に多いでしょう。今もそうですし、今後もキャンプの回数が増え、あるいはリーグが行われている状況の中で、オリンピックの前に国際的な大会に参加するような状況も、予定に組み込まれているでしょう。その中で、彼がどこまでチームの試合にいられるのか、ということも、考慮していかなければいけませんでした。だからこそ、イリッチ選手を獲得したというのも、理由の1つです」


(オフが非常に短かったが、どういう風に開幕までを過ごしていきたいか?)
「まず、2週間弱というシーズンオフでしたが、1年間戦ってきた中で、選手が休める時間が2週間弱というのは、非常に少ないと言ってもいいでしょう。ただ、新シーズンの試合が待ってくれないのも事実です。我々を難しくしているのは、短い休みだけでなく、シーズン中に多くの試合を夏の暑い時間にこなさなければいけないことです。それは非常に気がかりです。

メディカルスタッフ、ドクターとは、密にコミュニケーションを取りながら、今後の練習を進めていかなくてはいけないでしょう。昨シーズンに多くの試合に出場した、疲労が蓄積した選手に関しては、特に注意が必要だと考えています。最初の1週間、10日くらいは、彼らの状況をよく観察し、しっかりと見極めながら、トレーニングの負荷をコントロールしていかなくてはいけないでしょう。疲れが残っている中でトレーニングを重ねていけば、ケガのリスクも高まります。その意味で、今日から1週間、10日くらいのトレーニングは、選手それぞれのコンディションに合わせて考えていかなくてはいけないと思っています」


(選手やスタッフと久しぶりに顔を合わせて、どんな声をかけたか?そしてミシャ監督は就任5年目だが、どのようなシーズンにしたいか?)
「2週間弱の休みの後、選手が私に会いたかったかどうかは別ですが、私は彼らと会えなくて寂しかったので、非常に嬉しい思いで、選手たちと顔を合わせました。

トレーニング前のミーティングでは、淵田社長と、山道強化本部長が話をされましたので、私の方からは、短い挨拶程度の話をしたくらいです。キャンプでは充分に時間がありますので、選手たちとはキャンプの中で、いろんな話をしていこうかと思っています。

私の目からは、今日の選手たちは非常にフレッシュで、いい顔をして来てくれたと思っています。

私はできるだけ、他の方と同じようなコメントにならないように発言しようと思っています。あとはときどき、みなさんには居心地の悪いことも言うこともあるでしょう。みなさんがあまり聞きたくないことを言うこともあります。

もちろん、質問に対してみなさんが期待するような答えをすることはできますが、私自身は、自分のサッカーと同じように、複雑に話をすることが多いです。

あとは、私は選手に、簡単に答えを導き出せないようなことを言うことも多いです。なぜなら、その言葉に対して考えろというメッセージが込められているからです。

日本のこういった会見で、監督が発言する決まり文句は、『我々はタイトルを獲る』ということだと思います。おそらく、18チーム中12チームくらいの監督が、そんなことを言うでしょう。

私が今シーズンをどういうシーズンにしたいか。

ACLから言うと、ACLでは、昨シーズンはグループステージを突破できなかったので、ACLのグループステージを突破することです。それは、昨シーズンを上回るということです。

ヤマザキナビスコカップでは、我々は昨シーズン、ベスト8で敗退しました。今シーズンはそれを上回る、ベスト4に残ることが第一の目標です。

リーグでは、我々は1stステージと2ndステージをトータルして、72ポイントを取りました。これはみなさんご承知の通り、クラブレコードに並ぶ、非常に多いポイントです。我々は今シーズン、その72を越えたいです。

そして我々は、天皇杯の決勝を戦いました。天皇杯でも昨シーズンを越えたいと思っています。

それが、2016年に私がやりたいことです。掲げた目標は、非常に高いと思っています。

私は一言も、タイトルという言葉を口にしませんでした。私は、昨シーズンの72ポイントを越えたいと話しています。私の言いたいことが分かるでしょうか。

72ポイントを取るというのは、なかなかないことです。我々はそれを上回りたいです。それが、浦和の良さです」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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