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第34節 vsFC東京「リーグ最終節を3-2の勝利で飾る」

12月1日、浦和レッズは埼玉スタジアムで、明治安田生命J1リーグ 第34節(最終節)、FC東京戦に臨んだ。

レッズは李の2ゴールと、柴戸のプロ初ゴールでFC東京を退け、今季リーグ最終節を3-2の勝利で飾り、順位を一つあげて5位でリーグを終了した。

中3日で天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会 準決勝 鹿島アントラーズ戦を控える中、オズワルド オリヴェイラ監督は、興梠や武藤、長澤といった主力組に代えて、アンドリューや李、荻原、柴戸らをスタメンに起用。累積警告の影響で前節の湘南ベルマーレ戦を欠場した柏木、日本代表戦での脳振とうの影響が心配された槙野もスターティングメンバーに名を連ねて試合をスタートさせた。

試合序盤、レッズはカウンター主体の攻撃でFC東京ゴールに迫っていく。9分には左サイドの荻原がドリブルで切れ込みCKを獲得すると、柏木のアウトスイングのボールを李が頭で合わせて早くも先制に成功する。

その後もレッズは激しいプレッシングと連動的な守備で相手の自由を奪い、高い位置でボールを奪いながら攻撃に転じていく。負傷からの一時離脱からこの試合で復帰した青木や、セントラルミッドフィルダーに入った柴戸は、的確なポジショニングと鋭い出足でボール奪取を繰り返していた。

25分以降、ディエゴ オリヴェイラや高萩にボールが収まり出すと、相手に主導権を握られはじめ、レッズは守勢に立たされる。フィニッシュまで持ち込まれるシーンを何度も作られてしまうが、西川を中心に最後のところでゴールを許さなかった。

1-0で迎えた後半、レッズは開始僅か30秒で失点してしまう。ペナルティーエリアに侵入されると、東の横パスからディエゴ オリヴェイラに右足を振り抜かれて同点ゴールを許した。

しかし、直後の48分には、相手ペナリティーエリア手前で得たFKに対し、柏木が素早くリスタートを行いゴール前にボールを供給すると、走り込んだ柴戸が頭で合わせてプロ初ゴールを決めて2-1とする。

その後、再びFC東京に押し込まれる時間帯が訪れるも、懸命な守備で攻撃を弾き返すと、68分には後方からのロングボールに反応したアンドリューがペナルティーエリア内にボールを運び、走り込んだ李にグラウンダーのパスを供給。李は落ち着いて左足アウトサイドでゴールに流し込み、3-1とリードを広げた。

72分、脚がつってピッチに倒れ込んだ荻原に代わり宇賀神が投入されると、81分には青木に代えて長澤がピッチに送り出される。

87分、室屋のクロスを前田に頭で合わされて3-2とすると、89分にはサポーターによる「WE ARE REDS!」のコールに後押しされながら、今シーズンでの現役引退を発表した平川が柏木と代わってピッチに送り出された。

両チーム合わせて5得点が生まれた好ゲーム。レッズは最後まで集中力を切らさずに走り抜き、今季リーグ最終節を3-2の勝利で飾った。

試合後、ピッチ上ではリーグ最終戦セレモニーが行われた。選手、チームスタッフ一同がピッチ中央に整列し、淵田敬三代表より「この一年間、熱いサポートを本当にありがとうございました。共に戦っていただいたみなさんに、心より感謝を申し上げます。今シーズン、チームはシーズン途中からオズワルド オリヴェイラ監督を迎え、選手たちも本当によくがんばって戦ってくれましたが、残念ながらリーグではACL出場権獲得ならず、申し訳なく思っております。ただ、戦いはまだ終わったわけではありません。天皇杯が残されています。来る12月9日、ここ埼玉スタジアムで、みなさんと共に歓喜の瞬間を迎え、来季のACL出場を確かなものにしたいと思っております。今日の試合のように最後まで走り、最後まで諦めずに戦って参りますので、引き続きサポートをよろしくお願い致します」と、挨拶が行われた。

その後、今シーズンをもって浦和レッズ一筋で17年間歩み続けたプロサッカー選手人生にピリオドを打つ決意をした平川より「みなさまの力がまた必要になると思います。これからも引き続き浦和レッズ、平川忠亮をよろしくお願い致します。17年間、ありがとうございました」と、ファン・サポーターへ謝意が伝えられた。

※平川選手の挨拶全文はこちら
https://goo.gl/pqUUkt

次戦は12月5日(水)19時から県立カシマサッカースタジアムで行われる、天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会 準決勝 鹿島アントラーズ戦となる。

【李 忠成】
(試合を振り返って)
「平さん(平川)の引退セレモニーがありましたし、何にせよ勝負に勝ったことはとてもうれしいことですし、僕自身もチャンスをもらったときには結果を出すことをできて良かったです」

(得点を振り返って)
「先制点はいいクロスが来ましたし、あの時間帯で得点が入ったということは、試合の主導権を握れたのでとても大きかったと思います。2点目は、アンドリューのパスでほぼ決まっていたので決まって良かったです」

(1点目を振り返って)
「いいパスでしたし、岩波が前で潰れてくれたので、誰が決めてもおかしくないボールでした」

(2点目については?)
「アンドリューの得点です。最後は流すだけだったので、90パーセントは彼の得点です」

(冷静だったが?)
「浮かせば入ると思いました」

(リーグ最終節での2ゴールだが?)
「いや、チャンスをもらいたくてももらえなかった場面がすごく多かったです。(チャンスを)もらって点を取っても、次の試合に出られなかったり、いろいろなシチュエーションがありましたけど、くじけることなく準備をして来た結果、最終節で2得点できたことは自分を褒めたいと思います。まだまだ天皇杯もありますし、チャンスがもらえれば得点を取るという結果で示したいです」

(久々の埼玉スタジアムでのヒーローインタビューだったが?)
「今日は自分がゴールを決めてヒーローインタビューをするんだと思っていたので、今日はスタメンで出ることは知っていましたし、男『李忠成』がすたれていなくて良かったと思います」

(平川選手を良い形で送り出せたと思うが?)
「足をつってしまったり、いろいろありましたけど、自分が変わると平さんが出られなくなっちゃうのでがんばって走りました。両方足をつりました。でも楽しかったです」

(平川選手については?)
「語らないですね。語らないで、背中で見せてくれるので、昔の職人気質の頑固親父というイメージで、背中を見て学べという昭和のおじさんでした」

(印象に残っている言葉は?)
「要所要所、針を指すような的確な言葉を言ってくれるのですが。例えばACLの決勝戦前の練習などにいつもは何も言わない平さんが話をすることでチームが締まることは多々あったので、そういったところですね」

(今シーズンのリーグ戦を振り返って)
「監督が3人替わったので、とても難しかったと思います。その中でもリーグ5位はすばらしい結果だと思います。

個人としては、出る試合でちゃんとしたプレーができたので、得点もアシストもPKも取れているので、正直悔しいシーズンでしたけど、そこにめげることなく準備をしていったので、悔いはないです。

オリヴェイラ監督が途中から入って、チームは良くなったと思いますし、その中で順位を上げましたが、やはりレッズはタイトルを獲らないといけないチームだと思いますし、毎年ACLに出ないといけないチームだと思います」

【平川忠亮】
(今の心境は?)
「非常にすがすがしい気持ちです。最後にこれだけ、試合に勝ちましたし、出場させてもらいましたし。本当に最後まで温かい応援で送り出してもらえて、本当に幸せ者だと思います」

(試合出場の場面はどんな思いだったか?)
「もう、感謝しかなかったですね。ああいう状況を選手たちが作り出してくれましたし、その中で監督が出場させてくれました。本当にみんなの熱い気持ちに助けられて、今日までできましたけど、今日もそのみんなの気持ちを感じることができました」

(柏木選手と交代するときに、どんな話をした?)
「(柏木)陽介が少し、試合前に『平さん(平川)と交代してキャプテンマークを渡したい』と話していたので、本当にそうなったなと、すごいなと少し感じていました」

(試合出場時にはファン・サポーターから本当に大きな声援があったが?)
「試合に出る前に平川コールをしていただき、恥ずかしいというか、自分で(出場することを)決められるわけではないので、すごく難しい心境になりました。でも、ファン・サポーターの声援が後押ししてくれたと思いますし、それもあって出場できて幸せでした」

(17年間戦ってきたレッズはどんなチームか?)
「最高なチームです。選手もファン・サポーターもクラブスタッフもみんなが本当に一つの目標に向かって、熱い仲間のようで、ファミリーであって、みんながいたから17年もやってこられたんだとあらためて思います」

(17年間で一番印象に残っている試合は?)
「2007年のACL準決勝です。PKを決めて勝った試合が一番記憶に残っています」

(今後に向けては?)
「レッズで17年、いいときも悪いときも非常に多くの経験を積ませていただいたので、それをチームに還元していきたいと思っています。自分の夢という部分で、指導者になって監督になって、埼スタで戦うことができたらうれしいなと思うので、それに向けてチームに入ってサポートしてもらいながら、またイチから勉強しないといけないですが、指導者の道でがんばりたいと思います」

(花束贈呈を振り返って)
「サプライズで、子供たちが来ることは分かっていましたが、ツボ(坪井慶介/レノファ山口FC)がちょっと泣きながら来たので、うれしさとサプライズで、自分も必死にこらえていたんですけど、泣くとなかなかうまく話せないのでスピーチもこらえながら話したんですけど、ツボを見た瞬間、安心したのか号泣してしまいました」

(坪井選手からはどんな言葉を掛けられたのか?)
「『お疲れ様』と言われました。うれしかったです」

(出場時にはどんな言葉を掛けられたのか?)
「出番だぞ、幸運を祈るじゃないですけど、楽しんでこい、というようなことを言っていたと思います」

(試合後のスタンドを見て感じたことは?)
「すごかったですね。俺なんかにああいうことをやってくれると思わなかったですし、大きいユニフォームも、1年目のときの28番と(2003年からの)14番。本当に多くの人がそういうことをやってくれて、結局、最後までみんなに支えられたことを感じましたし、あらためてこのチームに指導者として戻ってきて、また一緒に戦いたいなという思いが溢れました」

(指導者としての理想はあるか?)
「これから探っていきたいなと思いますし、今まで指導していただいた監督たちは、みんなすばらしい監督でしたし、いいところを盗めたらなと思いますけど、子供の頃にサッカーをやっていたときと同じように、またイチからです。いろいろな出会いがあって、いろいろな人に助けられながら、監督という自分の理想の形を作っていけたらいいなと思います。今はむしろゼロの状態で、どういう指導者を目指して、どういうサッカーをしていくのか、自分も楽しみです。これからいろいろ勉強したいと思います」

(背番号と同じ14回の胴上げについては?)
「みんなでカウントしながらやっていました。リーグ出場は今日を入れて336試合だったので、336回上げてくれと言ったんですけど、さすがに断られました(笑)。落ちそうになりながらも、僕もあげたことはあるんですけど、かなりキツくてかかとが顔にはいってしまったり、危険な部分もありますが、あの14回は非常にうれしかったです」

(感動的なスピーチだったが、いつ考えていたのか?)
「実は1週間前くらいから考えていたんですけど、日に日に内容は変わっていきますし、決まらなかったのが正直なところです。決まっていたけど、今日でいろいろな感情があり、試合にも出てしまって、半分くらい飛んでいたので内容も微妙でした。あとは話すと跳ね返ってくる音があって、続けて話せないなって、間を空けながら話しましたけど、そういうのも初体験で面白かったです。終わってホッとしています」

(流暢に話していたが?)
「いえいえ、自分の中ではパニックでした(笑)」

(右サイドを駆け上がろうとしたときにバックスタンドが大きく盛り上がったが?)
「多少はチャレンジをして裏のスペースに飛び出していきたいな、というのがありましたけど、この17年間ずっとそうでしたが、試合に勝つことが一番で、自分の引退試合でもないので、乱して飛び出していって、穴をあけるわけにはいかなかったので、そのあたりは自分らしいなとは思います。一応、ドリブルで仕掛けたシーンもありましたけど、その中でもリスクは冒せないと思っていました。もし引退試合があればそういうこともやりたいですけど、今日は大事な公式戦でしたし、みんなが作ってくれた花道を引き分けで終わるわけにいかないので、勝てて良かっ
たです」

(柏木選手との交代は何か運命的なものがあるのでは?)
「一番仲が良かったですし、一番いろいろ深く付き合ってきたので、(柏木)陽介から受け取るときもいろいろな感情が込み上げましたけど、陽介で良かったなと思います。アイツもいろいろな気持ちがある中で『平さんと交代できたらな』って言ってくれていましたし、ただ、そういうのは過去の人たちをいろいろ見てきましたけど、最後に出られる人は限られていますし、本当にみんなに感謝しないといけないと思います。出る間際に失点しましたけど、3-1であの状況を作ってくれたのは『平川のために』っていう気持ちで今日の試合に入っていってくれたと思いますし、最後まで助けられました」

(柏木選手はかなり泣いているように見えたが?)
「そうですね。アイツが泣きながら寄ってきたので、やばい、やばいと思いながらも、今から出ていくので泣きながら入るわけにはいかなかったですし、でも、多少潤んでいるのもこらえながら、本当に勝って良かったです」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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