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強化体制について、立花洋一副社長、中村修三GM

8日、トレーニング終了後、立花洋一副社長と7日付けで新たにゼネラルマネジャー(GM)に就任した中村修三GMが、メディアからの質問に答えた。

【立花洋一副社長】
「みなさま、昨日の試合にも来ていただいたと思いますが、このお忙しい中、わざわざこのようにお越しいただいきまして誠にありがとうございます。おかげさまで、昨日、初勝利をあげることができました。自分が就任したのが、2月1日だったので、これまでリーグ戦で勝つことができなくて本当に悔しい思いをしていましたが、なんとなく心が晴れて、すっきりしてこの場に臨むことができて本当に良かったと思っています。

みなさん、私のことをよく知らない方もいらっしゃると思いますし、副社長で来て、何をやっているのかということだと思うので、これを機に自己紹介をさせていただきたいと思います。

私は、三菱重工の当時日本リーグのサッカー部でプレーをしていました。その後、クラブの運営やいわゆるマネージャー業務をずっとしていました。その経験で、本来であれば、日本リーグからJリーグに移ったときに、Jリーグを作って運営していく仕事に携わるのが、今の自分だったのかもしれません。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、当時、三菱重工のサッカー部から三菱自動車のサッカー部に移されまして、三菱自動車でJリーグに参入していくことになったときに、私は、三菱重工の社員として会社に残って、サッカーの第一線から退いたという経緯があります。ただし、三菱自動車に移すときに、事務方の全責任を負っていましたので、いろいろな意味で、三菱自動車のサッカー部を新しく作る仕事をしました。それが、今の浦和レッズのルーツになっているということも良く分かっています。当時、森 孝慈さんたちと一緒になってどういうクラブを作るか、ということを考えていたことを、今、この場に立って思い出していますし、そういったことがあって、まず三菱重工から浦和レッズに移るときに、もう三菱重工という肩書きを全部捨て退路を断ってこちらにきました。ですから、三菱の人ではないかと思っている方がもしここにいらっしゃれば、それは違います。決して三菱重工からきたのではなく、退路を断って、浦和レッズという自分が一番愛しているクラブの力になりたいと思ってこのクラブにきました。そういうことがあったかなかったのかは分かりませんが、こうして、今、厳しい状況にある浦和レッズというクラブ、そしてチームの状況を、少しでもそういった思いがある人がかかわることによって変わるのではないか、と社長が判断されて、私が強化の担当をすることになったのかなと解釈しています。まず、自分がやらなければいけないことは、やはり今までの強化本部は、あまりにもやることが多すぎて、それぞれに力を注ぐことができていなかったと思います。従って、チームの部分を切り離して、プロのGMに任せるべきで、事業の部分は、別の人間が見る形にしたほうがいいだろうと思っています。その結果、副社長が強化の全体を見ることとし、JFAの要職にある中村GMに、ぜひこの浦和レッズの一番大切なチームを、その力と情熱で新しく築き上げていってほしい、という思いでお招きしました。この辺の話につきましては、先般、淵田社長から背景や目的というものは話がありましたが、私としても一言申し添えます。

私なりの抱負ですが、今、何が必要かと言うと、一番目指している目標はなんなのか、というところだと思います。これは、もちろんチームもそうですけれど、浦和レッズというクラブが、浦和という街に愛されて、日本中のファン・サポーターに愛され、そして、世界のみなさんにこの日本の浦和のクラブが認められるようになるために、我々のクラブは何を目標にすればいいのかと思っています。それは、クラブワールドカップで勝つ、ということを目標にすることだと思います。ACLで2度優勝して、クラブワールドカップに出場している日本のクラブはどこなんですか、というときに、それを目標にできるのは、浦和レッズしかないのではないか、と私はこの30年間ずっと思っていました。それが実現できる立場になった以上、それをあえて目標にさせていただきたいと思います。それはそんなに難しいというか遠いものなのでしょうか。クラブワールドカップに出て、あと何回勝ったら優勝できるのでしょうか。私は、浦和レッズはそういう位置にいると思っています。ですから、今年に関しては、GMにもお願いして、まだ6試合なのでこれからです。必ずJ1リーグで優勝して、来年ACLに出場したいと思っている、ということを社長と私で伝えてあります。

二つ目は、浦和という街。私は、三菱重工に入ったときに、サッカー部の部員の半分近くが浦和出身の方でした。浦和イコール三菱みたいなイメージを持っていて、浦和のサッカーがこれだよね、と思っていました。本当に、厳しく、速く、正確で、泥臭さもありました。どこからこういうチームの特色が生まれたのかとずっと考えていましたが、浦和出身の人たちが多くいて、当時すごく強かったんです。日本リーグのトップにいるのは当然だったと感じています。それにしても、今思えば、すごく縁があったと思っています。そういった縁を大切にしながらも、25年間、浦和という街でプロチームとして育っています。そういった浦和のプロのクラブをどうやって育てていくのかというところで、がんばっていきたいと思っています。

最後になりますが、私はこの2ヵ月間、淵田社長とファン・サポーターの方とお話をさせていただいたり、試合の日も並んでいるみなさんの姿を見て、こんなにクラブを愛してくださっているファン・サポーターのいる浦和レッズでプレーできる選手は、本当に幸せだな、と思っています。でも、それは選手が一番感じていることが分かりました。一生懸命やっています。そういった中で、今、少しだけ私がやらなければいけないことは、ボールを蹴ったときの転がりのスピードが若干芝が深いので、転がりが少し悪い気がします。しっかり芝を刈って、慣らしてすっきり転がっていくようなところに、このクラブを持っていくということをやることが私の仕事だと思っています。ぜひ、ここにいらっしゃるみなさんにも本当にご協力をいただいて、みなさんで浦和レッズをもっと素晴らしいクラブにすること、それが、日本を代表し、日本で一番のビッグクラブである浦和レッズに課せられたミッションではないか、と思っています。そして、浦和レッズが強くなっていくことによって、日本のサッカーが強くなり、ワールドカップで優勝してほしいです。そのために、浦和レッズは役に立つ存在でありたいと思います。私の抱負は以上になります。

それでは、私から紹介させていただきます。昨日(7日)付けでGMに就任していただきました、中村修三さんです。

【中村修三GM】
「8年ぶりに復帰しました中村です。何人か顔見知りの方もいて、本当に懐かしくて嬉しいです。自分の庭に戻ってきた感じです。森 孝慈さんが、もしかしたら喜んでくれているかなと思っています。本当に電撃的で、淵田社長と立花副社長に話をいただきまして、自分の中では『来た』という感じで、本望ですということで喜んで受けさせていただきました。今、チーム状況は苦しいですが、強くて魅力あるチームをもう一回作って、今、そういう状況にはなっていないと思いますが、必ず順位を上に上げるように整えていきたいと思います。選手にもあいさつさせていただきましたが、今年の目標は、リーグ優勝とACL出場権の獲得で変わらない。そのためには、今、現場のみんなが同じ目標を持って、一緒にいかないと絶対にできない、という話をしました。当然、クラブ全体が同じ方向でいこうということで確認をしてあいさつをしました。必ず成し遂げたいと思います。以上です。よろしくお願いいたします」

【質疑応答】
(レッズを離れている間、クラブを見ていてどのようなことを感じていたのか?)
中村修三GM
「8年離れていましたが、最初は気になって見に来ていました。心配で見ていました。堀前監督が最初に代行で監督をやったときは、日産スタジアムに行って、勝った試合でしたが、ファン・サポーターと反対側で見ていました。今までと違う形で心配して見ていました。こういう風にやればいいなとかではなくて、一人ひとりにターゲットして、誰々はがんばっているなとか、親心のような形で見ていました。緊張はあまりしないで見ていました」

(レッズの一員としての感覚がずっと残っていたのか?)
中村修三GM
「ずっとレッズにいたので、そこは意識したのではなくて、そうなっていました」

(2008年にチームが厳しい状況になったときに、当時は同じように仕事をされていたが、そのときの教訓をどのようにいかしていきたいか?)
中村修三GM
「状況は何となく似ているとは思います。今も個性がある選手が多いと思いますが、当時も個性がある選手がいました。一度チームがバラバラになると、個性が強い集団ですと、それがなおさら悪い方向に行ってしまうと感じました。どんなにこちらが前向きな発言をしても聞こえていません。次もできるかといったら分かりませんが、そこは本当に大事だと思います。社長と副社長とも話しましたが、たまたまそういう話題になって、ワールドカップでドイツがブラジルに7-1で勝った試合がありましたが、ブラジルがホームで7点も取られるわけがないと、そういう状況のときがまさに2008年でしたが、マリノスに6点取られてしまって、チームが一回バラバラになってしまうとあのようになってしまうと、そこのマネジメントの難しさをとても感じました。何とかしたいけれどできないと、そうなる前に手当てしなければいけないと強く思いました」

(早急に解決しなければいけない問題があると思うが、監督の人事については?)
中村修三GM
「僕の仕事としては、今は大槻監督をしっかりサポートすることが一番大事だと思います。並行してスピード感を持って新しい監督を招聘することが自分の仕事だと思っています」

(具体的にどういう方に任せたいか?)
中村修三GM
「そこは目標がはっきりしていて、リーグ優勝とACL出場権獲得です。それはこの短期間で結果を出さなければいけません。そういう意味では、結果を出せる監督というのは、経験がないといけませんし、初めて日本に来る方では難しいです。経験だけではなくて実績もあって、実力者でないとなかなか難しいですし、そういう方は多くいるわけではないと思います」

(レッズをどのようなクラブにしていきたいか?)
中村修三GM
「昨日の試合を見ても、土曜日のいい時間で入場者が3万人に至らず、僕はびっくりしました。チームの順位も関係あると思いますが、今は魅力が少なくなっているのかなと思います。ずっと一貫して言っている強くて魅力あるチームをつくらなければいけないと思います。ファンを取り戻す労力がいると思いますが、すぐに戻ってくるとは思いませんので、そこは地道にいろいろなことをやっていかなければいけません。先ほど立花副社長からもありましたが、社長や副社長が、だいぶ前からファン・サポーターの周りを回ってお話されていると聞いて、なかなかできることではないと思います。そういうことも一つですし、強化でいうと、戦力は今もいると思いますが、それ以上のことを考えていかなければいけないと思います。それはすぐにできることではないと思います。育成もしっかりできていると思いますが、自分のクラブで育った選手を強化して、連動していかなければいけないと思います。直輝が戻ってきたりしていますが、そういう選手を育てていきたいです」

(今季のここまでの試合はご覧になっていると思うが、短期、中期、長期とある中で、解決すべき課題の優先順位をどのように考えているか?)
中村修三GM
「短期である即効性という意味では、監督を早く決めて、今年の目標を達成するための体制作りをしなければいけないと思います。中・長期については、選手に現状で満足させてはいけません。競争させて、選手の獲得などでチーム力が上がっていくと思います。今どのような形で進んでいるか分かりませんが、育成の方ともより連係していかなければいけないと思います。すでにできているのかもしれませんが、一度見た上で、改善すべきところは改善していきたいです」

(新しい監督を決めているところだと思うが、具体的にどのあたりを目処に考えているか?)
中村修三GM
「遅くとも今月中にはと思っています」

(早ければ今週中か?)
中村修三GM
「それはないと思いますが、当然そこは僕が関わって決めたいと思います」

(クラブワールドカップ優勝を目指すチームの監督像については?)
立花副社長
「サッカーは難しいスポーツだと思います。難しいからこそ、みなさんを引きつけて、世界で一番愛されているスポーツなのだと思います。難しいスポーツとはどういう意味かと言うと、監督の采配で決まる部分がとても多くて、そこの難しさをどういう形で表現するかが非常に大きなポイントだと思っています。今回も監督のところでは、非常に重要なことだと思っています。そういった中で、監督のもとに選手が25人から30人いますが、新しい監督が来たからといって、その選手たちが全部入れ替わるようなスポーツではありません。今いる戦力を、どれだけ最大に活用するかといった力量が監督には問われます。そこの難しさを、いとも簡単にやってしまうような、そういった監督が、私は名監督だと思っています。そういう監督を選ぶことで、ACLを優勝すると、クラブワールドカップに出られるので、そこはトーナメント戦です。鹿島アントラーズが決勝まで行きましたが、それを見ていて、この試合に勝ったら世界一という言い方ではなくて、クラブワールドカップで優勝するんだと思いました。レッズだってできるのではないかと、多分みなさんもそう思っていると思います。代表チームのワールドカップは、これは日本人である以上、日本代表を応援して、ワールドカップで優勝してもらおうという盛り上げと同じで、クラブワールドカップで優勝を目指そうというのが、私が描いていることです」

(レッズのファン・サポーターは鹿島よりも上に行きたいと思っていると思うが?)
立花副社長
「私は少なくともそう思っています。クラブワールドカップに出たら、日本中のファン・サポーターが、浦和レッズを応援してくれるのではないかと思っています」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

強化体制について、立花洋一副社長、中村修三GM

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