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ミシャ監督 ガンバ大阪戦後会見

2016JリーグYBCルヴァンカップ決勝 vsガンバ大阪 試合後のコメント

「昨日の前日会見でもコメントしましたけど、レッズとガンバというすばらしいチーム同士の対戦というのは、一発勝負の決勝であれば、どちらに勝負が転ぶか分からない、厳しいゲームになるでしょう。そういう、我々が考えていたとおり、非常に難しいゲームになりました。

ファイナルの戦いで、これまで我々は勝負弱いと言われてきました。私は監督として、そして選手たちも含めて、メディアにも出ていました。それも事実ではありますけど、そうした過去のある中の戦いでした。そういったプレッシャーの中で戦っていくというのは、決して簡単なことではありませんでした。

そういった過去の経験が選手たちに対してプレッシャーになったのかは分かりませんが、前半は我々が狙いとするサッカーができませんでした。特に、後ろからの攻撃の組み立てのところで、狙いとするところをうまく出せず、一つひとつの球際の争いでも、相手に負けている場面が多かったです。

ただ、前半はあまりいい出来ではなかったですけど、相手にもそこまでチャンスらしいチャンスを与えていなかったのではないかと思います。前半は0-1でリードされましたけど、あのシーンは、相手の選手がハーフウェーライン付近でボールを受けて、そのままカウンターで行かれてしまいました。ああいうシーンは、我々がカウンターを受けて失点する、典型的なシーンです。長い間、そういうシーンは相手に作らせていませんでしたけど、残念ながら、今日の試合では典型的な我々のミスで、失点をしてしまいました。

ハーフタイムに、私は選手を叱りました。何人かの選手は、我々が求めている戦い方をできていなかったからです。

後半に入って、いくつか修正をした中で、自分たちが狙いとするサッカーをピッチで表現できたと思います。その中で同点に追いつき、逆転できるチャンスも多く作っていました。ガンバに対し、後半は我々が圧力をかける回数が多かったのではないかと思います。

延長に入っても我々のチームは、より相手のゴールに迫る回数は多かったと思いますし、選手たちは得点する強い意志を持ってプレーしてくれたと思います。運というものもよく言われますけど、今日は相手のシュートがポストに当たって入らず、PK戦で勝利できました。多くのガンバとの戦いで、我々は負けてきましたけど、私は、そのほとんどの戦いで相手を上回れていたと今も思っていますし、その中で、勝負どころで負けてきたのも確かです。今日のゲームも我々が相手を上回っていた部分が多かったと思いますし、そして、今日は自分たちが勝負どころで勝利できたと思っています。

PK戦によって、今日は我々が勝利しましたけど、PKは運がすごく反映されるものだと思っています。ただ、昨年のチャンピオンシップの準決勝を思い出せる方が多いと思いますけど、相手のバックパスがポストに当たって、その跳ね返ったボールがカウンターにつながって、我々は得点されて敗れました。反対に、90分のゲームの中では、アディショナルタイムに武藤選手のシュートがバーに当たって入りませんでした。私は、あの試合はいまだに、運がなかったと思っています。ただ、あの試合では、ガンバが勝利に値するという評価がされたのではないかと思っています。

今日のゲームを、みなさんがどういうふうに捉えるのか。我々が勝利に値するプレーができたから勝ったのか、あるいは運があったのか。みなさんは、どういうふうに試合を評価するでしょうか。

昨年のチャンピオンシップの準決勝は、私にとっては、この5シーズンの中で5本の指に入るくらいすばらしいゲームだったと思います。その試合で我々は負けましたけど、試合後にみなさんがどういう評価をし、今日の試合をどう評価するのか。結果だけで、みなさんが物事を評価するのかどうか、メディアのみなさんの捉え方、評価の仕方には、興味深いところがあります」

【質疑応答】
(PK戦のオーダーはどう決めたのか?また、75分過ぎまで李を置いておいた理由は?)
「我々は今シーズン、ACLのFCソウル戦で、PK戦で敗れました。そのときの反省が、今日の試合に反映したのも確かです。あの試合では比較的、誰が蹴るかということに関しては選手の自主性に任せていましたけど、今日の試合に関しては、私自身が誰が蹴るかを決めて、PK戦に臨みました。それが勝利につながったのかどうかは、分からないところがありますが。

なぜ(李)チュンソンを入れたのかと言えば、我々は0-1で負けていましたので、得点するためには攻撃的なカードを切るというのは、ノーマルなことです。ズラタン、チュンソン、(興梠)慎三と、相手ゴールに迫れる、危険な、ゴールを奪える選手を起用しました。そしてそれが得点につながり、同点にできました。もちろん、私はその試合の中で逆転を狙うために、攻撃的なカードを切りました」

(前半は非常に悪かったということだが、ガンバが2週間前とまったく違うチームだったことも影響したのか?)
「まずは、ガンバというチームは、すばらしいチームだということです。2週間前にリーグで戦ったときには我々に0-4で負けていて、そのことが相手をより強く、戦う気持ちにさせたのは間違いないでしょう。毎回、ガンバという強いチームに対して、あれだけ上回れることはありません。

もうひとつは、我々は代表チームとの関係で、今週の金曜日に、初めて全員が揃う形でトレーニングができました。我々のチームは、練習の中で合わせていくことが大事であり、それができない中で今日を迎えたことに影響がなかったわけではありません。

彼らがいない形で勝ち上がってきたルヴァンカップで、我々は今日よりも、チームとしてすばらしい戦いで勝ち上がってきました。メディアの方は結果を見て、今日誰を起用すればよかったかということを判断され、書くと思うのですが、私は試合の前に誰を起用したらいいか、決めなければいけません。

たとえば、今日の試合で負けていたら、なぜ今日はコンディションの良くない代表選手を起用したのか、という見方も出てくるでしょう。また、代表選手をスタメンから外して負けていれば、なぜ代表選手を起用しなかったのか、という質問をされるでしょう。

このルヴァンカップに関しては、我々は優勝に値する戦いがここまでできた大会だったと評価しています。我々は準々決勝、準決勝と4勝し、今日は引き分けの中で、PK戦で勝利しました。反対にガンバは、準々決勝では広島と1勝1分、準決勝では横浜F・マリノスに2分という状況で勝ち上がってきました。そういう意味で言えば、我々はこの大会の中で、自分たちがカップを手にするだけの戦いをしてきたのではないかと思っています。

最後はPKという形でしたけど、勝つという思いがつながったと思いますし、みなさんが批判しないでいい勝利を得られて良かったと思います。

おそらく、今日は代表選手が出て負けたら、そういう質問を用意されていたのではないかと思いますが」

(ミシャ監督もレッズも、やっとタイトルを獲得できたが、ミシャ監督があまりうれしそうではないようだが?)
「私は、昨年のチャンピオンシップの準決勝の戦い方が、本当のレッズの戦いの姿だと評価しています。私はこういう監督です。私がこのタイトルを獲る前と獲った後で、私はベターな監督になったかどうか。個人的には、何も変わっていないと思います。

私がこのタイトルを獲って非常にうれしいことは、長い間タイトルを待ちわびていたファン・サポーターのみなさんにこのタイトルを捧げられたことです。そして、これまで非常にがんばって、このタイトルを獲るために戦ってきたチーム、選手たちが、タイトルをとって幸せな気持ちであることが、私が最もうれしいことです。

ホームである埼玉スタジアムで決勝を戦い、カップを手にしました。このスタジアムの雰囲気、長い間タイトルを待ちわびていたファン・サポーターの方々にタイトルを喜んでもらえる、それが私にとっての、一番の喜びです。

サッカーを愛する気持ち、楽しむ気持ちがなければ、それはサッカーではないと思います。代表チームを見ると、今はメディアで非常に叩かれていますけど、ネガティブなものがチームを取り巻いてしまうと、成功を掴むことは難しいのではないかと思います。みんなが応援する雰囲気を作ることが、成功につながるのではないかと思います。サッカーを愛する気持ちと、みんながひとつの方向に向かっていくことが、サッカーにおいては非常に大事だと思います。

最初のタイトルを獲るのは難しいというふうに言われます。ガンバの監督さんも、以前はシルバーコレクターと言われていましたけど、彼もひとつのタイトルを獲ったところから、連続してタイトルを獲る監督さんになりました。私にもそういうことが起こってくれればいいなと思います」

(運という話があったが、今まで勝てなかった決勝と、今日の違いは?それと、勝った瞬間に涙は出そうになったか?)
「ひとつは、延長でガンバのシュートがポストに当たって、入りませんでした。以前であればああいうシーンで、ポストに当たったボールが入っていたことが多かったのではないかと思います。

我々はこれまで、タイトルを獲れず、評価されないことが多かったのですが、レッズは毎年タイトルを争う戦いをし、毎年強く、ベターになってきました。そして毎年、我々は自分たちのサッカーに新しい戦術を取り入れて戦ってきました。

我々は昨シーズン、72ポイント取りました。それはクラブの歴史の中で、もっとも多くのポイントを取ったシーズンに並ぶレコードでした。その中で、我々はタイトルを獲れなかったわけですが、今シーズンに入るにあたって、選手には、すべての大会で昨シーズンを上回ると伝えました。昨シーズンはタイトルこそ獲れなかったですけど、すばらしいシーズンでした。それをさらに越えていくのは、我々にとって非常に高い目標であると思います。

ACLではグループステージを勝ち上がり、昨シーズンを上回ることができました。ルヴァンカップではカップを掲げることができました。リーグに関しては、72ポイントを取るのはすばらしい数字だと思いますけど、選手たちは間違いなく、その目標に向かって突き進んでくれると思っています。天皇杯はまだ少し後になりますけど、選手たちは必ず、我々の目標に向かって、戦ってくれると思っています。

最後に、これはルヴァンカップのパートナーのお菓子ですよね。これ、メディアの方に配ってもいいですか。みなさん、今日の試合を見て、お腹が空いているかもしれないと思っていたので。もしかしたら、これを試合後に食べたら、すごくおいしいと新聞に書いてくれるかもしれません。そうしたらパートナーの方にとっては、すばらしい宣伝になるのではないでしょうか(笑)」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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