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ミシャ監督 FC東京戦試合後会見

2016JリーグYBCルヴァンカップ準決勝第2戦 vsFC東京 試合後のコメント

「今日のゲームは非常に、立ち上がりから入りがよかったと思います。第1戦では、アウェイで2-1で勝利しましたけど、そのアドバンテージを考えてプレーするのではなく、今日のゲームも勝って勝ち上がるんだという姿勢を、選手たちは見せてくれたと思います。その中で我々は、非常にいい流れから得点を重ね、3-0でリードできました。長い間、我々のチームが狙いとするサッカーを展開できたゲームだったと思います。

残りの15分くらいは、少し足が止まってきた中で、若干バランスが崩れたような場面が見受けられました。立ち上がりから飛ばして、アグレッシブに戦ったので、終盤に入って少しパワーがなくなってくるのは当然だと思います。ただ、試合を通して、選手たちは今日の試合に勝って勝ち上がるという強い姿勢を見せて戦ってくれたと思いますし、試合全体を通して、我々が勝利に値するプレーができた試合だったと思います」

【質疑応答】

(ミシャ監督は過去に、相手をとことんまで叩きのめす姿勢を選手に求めていたが、今日の試合ではどうだったか?)
「第1戦のアドバンテージを考えれば、1-0、2-0というスコアになれば、選手たちの中に『十分だろう』という思いが生まれてもおかしくないゲーム展開だったと思います。ただ、選手たちはその中でも3点目を取りましたし、4点目も取りに行く姿勢を見せて、最後まで戦ってくれたと思います。

私自身は、勝てばそれでいい、というわけではないと思います。可能であれば、3点でも4点でも5点でも取って相手を叩きのめしていくという姿勢が必要だろうと、私は思っています。そういった姿勢が垣間見られた試合だったと思いますし、その辺の方向性に関して言えば、選手たちは過去から比べれば、一歩前進している姿を見せることができたのではないかと思います」

(青木、駒井、高木などは、今のレギュラーと遜色ない、プラスアルファもあるのではないかと思うぐらいのパフォーマンスを見せている。彼らが高いレベルで活躍できている要因は?)
「まずは、他のチームからこのチームに移籍してくる選手に関して言えば、我々の哲学、やっているサッカーに合うか合わないかを見極めるのが第一段階です。

監督として、まずはそこの見極めが非常に重要となります。自分がチームを作るにあたって、どういうタイプの選手がそのサッカーに合うかを見極めることが大事であり、その能力が問われます。

もちろん、サッカーの世界ですので、移籍してきた選手が必ず活躍できるとは限りません。実際に指導してみて、思っていたのと違う選手もいるでしょう。ただ、我々のチームに移籍してきた選手は、日々の練習で努力していく中で、自分の活躍する場所を勝ち取っていきます。それが高木や、あるいは駒井といった選手たちです。

たとえば森脇という選手は、ストッパーというDFの選手の中でJリーグを見渡せば、他のチームに行ってセンターバックをできるようなタイプではないでしょう。ただ、彼はウチのセンターバックとしての能力は素晴らしく、非常に合う選手です。そのように、このサッカーに合う選手、そして求められたポジションの中で自分の能力を高めるために努力していく、それが必要なことです。日々のトレーニングの中で、彼らがチームとして努力しているからこそ、彼らの活躍する場面が出てくるし、チームとしても強くなっていきます。

監督として、DFの選手をJリーグで探すのは非常に難しいです。なぜなら我々は、他のチームと違ったやり方をするチームだからです。我々のストッパーの選手は、守備ではディフェンスとしての能力を求められますし、攻撃ではDFとしての能力ではなく攻撃的な能力、中盤や攻撃的な選手と同じような能力が求められます。森脇であったり、槙野であったり、あるいは那須も前線に上がっていきますし、宇賀神もアウトサイドの選手ですけど、ストッパーも十分にできるだけの、攻撃的な能力と守備的な能力があります。

そういうふうに見れば、我々のチームにいる守備の選手は、典型的なストッパーの選手とは言わないでしょう。けれども、守備になればストッパーとしての能力が求められ、攻撃では攻撃的な能力が求められます。その意味では、このサッカーをやるにあたっては、我々の守備の選手は、決して簡単ではないでしょう。そして、そうした能力をみんなが持ち合わせている訳ではありません。

浦和レッズの今の強さは、チームとして全員がしっかりとまとまって戦い、それぞれのポジションの選手がチームの役割をしっかりとこなしているからです。それがチームとしての強さです。今のJリーグには、突出した、試合のすべてを1人で決めてしまうような選手は多くないでしょう。チームとしていかに戦うかが、我々の強さです。

たとえば、オシムさんが率いていた当時の千葉の強さは、チームとしての戦い方がしっかりとしていたからです。オシムさんが代表監督になった後、多くの選手が違うチームに移籍しましたけど、おそらく他のチームで活躍しているのは、私の記憶では阿部くらいだったのではないかと思います。それ以外の選手は移籍した後、決して活躍していたとは言えないような状況だったのではないかと思います。ただ、オシムさんがいた時代の、千葉での彼らの評価は、非常に素晴らしい才能のある、クオリティーが高い選手だという評価だったと思います。ただ、移籍して他のチームで、他の戦術の中で機能するかというと、そうではなかったということです。

何が言いたいかと言えば、我々も同じことだということです。駒井選手は、昨シーズンまでJ2の京都でプレーしていた選手です。彼はレッズというチームに来て、自分の能力を発揮できるサッカーの中でポジションを与えられたからこそ、今の活躍があります。

レッズの選手たちは、レッズに来ると、個人の能力の高い、クオリティーのある選手だという評価を受けることが多いです。ただ、我々の強さは、個人の能力の高い選手を揃えたからではなく、チームとして、チーム戦術の中で、それぞれの選手がそのポジションで能力を発揮するからです。だから、彼らは活躍できるのです。

武藤選手は、仙台ではレギュラーを取っていた選手ではありませんでした。駒井選手は京都から来た選手で、関根選手はユースから上がってきた選手で、宇賀神選手は大卒としてレッズで出ていた選手、高木選手は清水で戦っていた選手です。決して、Jリーグで突出した選手として、彼らが活躍していたわけではないと思います。ただ、今の彼らが活躍できているのは、それぞれの選手がチーム戦術の中で役割を担っているからです。我々の戦い方がどういうものなのか、それがどういうふうに機能しているのかは、しっかりと見て、評価してもらうのがいいと思います。

我々がやっているサッカーがなかなかまだ認められないのは、我々がタイトルを獲れていないからでしょう。この4年間で、3回はタイトルを獲れたであろう場面があったと思いますけど、そのチャンスを逃してしまっています。ただ、我々がタイトルを一つ獲って、我々がやっているサッカーが間違いないと証明できれば、我々が、これが日本の目指す方向性だということを示せるのではないかと思います。

獲れていないのは、私自身にも何か足りないものがあるからです。ただ、我々は、それを獲るために今シーズン、全力でチャレンジしています。

外国籍選手では、ズラタン選手が出ますけど、ほとんどのスタメンは日本人選手です。外国籍選手に頼らない、日本人の選手だけで、これだけできる、これだけ勝っていけるということを、我々は証明していきたいと思いますし、これが日本のサッカーが目指すところだと、証明していきたいと思っています」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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