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ミシャ監督 FC東京戦試合後会見

明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第12節 vsFC東京 試合後のコメント

「前半は、ボールを後ろから組み立てていく、あるいはボールを運んでいく部分がうまく出せず、なかなか自分たちの戦いができませんでした。選手たちも若干緊張して試合に入ったのか、なかなか組み立てがうまくいかない中で、途中で引っかかったり、長いボールを蹴るだけになったりして、自分たちの良さを出せない前半でした。今日のゲームは、非常に湿度が高い中で行われて、選手たちも簡単なゲームではなかったと思います。昨日の会見でも話しましたが、1月15日から始動して、ここまでほぼ休みなく活動してきました。特に非常に暑い夏の戦いは、選手たちの疲労も思っている以上にあると思います。

前半0-0で折り返しましたが、選手たちも前半は0-0でOKだろうという思いがあったかもしれません。そういう思いが後半の入りの悪さにつながってしまった部分があると思います。浦和レッズは常に勝利が求められるチームです。以前の横浜F・マリノス戦では相手を圧倒しながら0-0で引き分けてしまいましたが、決してそれで評価してもらえるチームではないということは分かっているはずです。だからこそ、0-0で折り返して、どこかで1点を取るみたいな戦い方で満足してはいけません。

アウェイでFC東京に3-1で勝利した結果を持って、まだ我々の出来が悪いとコメントするのは、おそらく多くの監督さんがいる中で私だけかもしれません。後半は早い段階で1-0でリードされてしまいましたが、逆にそれで選手たちの目が覚めて、よりリスクを負って、勇気を持って攻撃的な姿勢を取らなければいけないと感じたと思います。0-1でリードされたことが、選手たちに火を付けたと思っています。

今日のゲームは、最終的には4点、5点取ってもおかしくないようなシーンを作れていました。私が非常に良かったと思う点は、2-1でリードしたあとに、選手たちは決して攻撃の手を緩めることなく3点目、4点目、5点目を取りに行く姿勢を見せてくれたことです。日本のサッカーの中でありがちなのは、リードすると、終盤になってそのリードを守り切って勝利しようとします。私は、相手が隙を見せるならば、さらに得点を奪って、さらに叩きのめすような攻撃的な姿勢が、日本サッカーの中でもっと必要だと思っています。選手にも普段からそういう話しをしていますが、今日のゲームで、選手たちはそれをピッチの上で表現してくれました。

だいぶ昔のドイツのリーグ戦の話しになりますが、ハッペルさんという方が監督で、まだマガトさんが選手だった頃の話ですが、1-0でリードして終盤を迎えて、相手選手がストッパーに代えてフォワードを入れて攻撃的に出てきました。それに対して、こちらはフォワードに代えてストッパーを入れようという話しを監督に言いに行きました。するとハッペル監督は分かったと、その時監督は、ディフェンダーの選手を一人代えて攻撃的な選手を入れました。その交代の後に、チームは2点目、3点目、4点目を取って勝利したという試合が過去にありました。そういった試合を見て、自分の中で勉強になったことがありました。

考え方ですが、相手が点を取らなければいけない、人数をかけてリスクを負って攻撃を仕掛けてくる、それを守ろうと受けに回ってしまったら、時間の経過と共に、その圧力にやられてしまうこともあると思います。相手が攻めてくれば、逆にスペースは空いているので、そこに攻撃的な選手を入れれば、相手が守備的な戦い方をしている時よりは得点しやすいでしょう。それも一つの考え方です。日本はリードしたら守り切るという考え方が比較的多いですが、逆に攻撃的なカードを切って攻めに転じるというのも、一つの考え方としてあってもいいのではないかと思います。

まとめますと、前半はいい出来ではなかったですが、後半はリードされた中で、選手たちも目を覚ましたのか、しっかりと自分たちの戦い方を勇気を持って表現してくれました。我々は勝利に値するゲームができたと思います。前半と後半で違いのあったゲームでしたが、その中でも勝利できたことは良かったですし、その違いを自分たちで見れたことは良かったと思います。次は広島、ガンバと重要な試合が続くので、そういうゲームの中で、自分たちの良い時間帯が長く続くようにチャレンジしながら戦っていきたいです」

【質疑応答】
(後半は時間がたつごとに攻撃のスピードが上がっていくように見えたが?)
「サッカーはよくメンタルスポーツだと言われます。選手たちは前半は慎重なゲーム運びを考えて戦ったと思います。なかなかリスクをおかせない、あるいは狙いとすることが出せない前半でした。ただ、後半に入って1-0でリードされた中で、今度は自分たちが勇気を持って得点しにいかなければいけない中で、選手たちの気持ちの中にあるリミッターが外れたと思います。0-0で試合が進む中で、どこかで1点取って勝とうという頭があったと思いますが、それは自分たちのプレーにブレーキをかけてしまった前半でした。後半は逆にそういった部分が外れて、自分たちがいかなければいけない状況の中で、本来の自分たちのプレーが出せたと思います。

Jリーグの中でたまに見られるシーンですが、あるチームがリードしていて、相手がリスクを負って攻めてきて、ボールを奪ってカウンターに行くシーンで、ゴールに向かって行けば得点になる可能性が高い状況なのに、コーナーフラッグ目掛けてボールを放り込んで、そこでボールをキープして時間を使うことがよくあります。私は、そういう場面では2点目を取りに行って、相手の息の根を止めることが必要だと思っています。ワールドカップでドイツはブラジルから7点を取りましたが、取れるのであれば、とことん取って相手を叩きのめすような、強いメンタリティーが我々には必要です」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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