明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第2節 柏レイソル戦 試合前日のコメント

「柏は非常に良いチームです。特にホームよりアウェイで強さを発揮するチームだと思います。前線にスピードがあり、個人の能力で状況を打開できる選手が揃っているチームです。相手も我々に対して強い気持ちで勝ち点を取りに来るでしょう。ただ、我々も是が非でも勝ち点が欲しい試合です。

今週1週間を通して、選手たちは非常に良いトレーニングを積んできてくれましたので、明日の試合は必ずいい試合をして、勝利を奪い取ってくれると思っています」

【質疑応答】
(今日のトレーニングはゲーム形式ではなく攻撃の確認だったが、その意図は？)
「ここ最近は、前日のトレーニングで今日のようなトレーニングを何回か行っています。今週は、連戦も終えて1週間ある中で準備ができ、火、水、木曜日を通していいトレーニングができました。特に水、木曜日はゲーム形式のトレーニングで、非常に高いインテンシティの中でトレーニングができましたので、今日に関しはゲームは十分だと判断し、攻撃的な練習の確認のトレーニングで終えました。気温も高くなってきた中で、負荷のコントロールは難しいですが、そういうことも考え、今日はああいった形のトレーニングになりました。

大事なのは、明日、選手たちがしっかり走り戦える準備ができるかどうかです」

(今日クラブハウスが増築されることが発表され、食堂など色々な施設ができるが、選手のコンディションやチームマネージメントを考えたときにどういう良い影響が出ると思うか？)
「クラブの安定した経営がなければ、新しいクラブハウスを建てることはできなかったと思います。そういう意味で、私も微力ながらこういったプロジェクトが実現するにあたって、力になれたのではないかと思います。いずれこのクラブを選手も私も離れていくことになると思いますが、何年後、何十年後にここを訪ねたときに、私の時代にこの建物を残せたということは、監督として、ここで働く人間として誇りに思います。

選手たちにとって、自分たちの日々の練習環境の中に、そういったものが加わるのは、間違いなくプラスであると思います。将来、浦和レッズがより良い選手を作っていく、よい良いチームになっていくためには、必要なことであると思いますし、喜ばしいことです。

日本は非常に恵まれた国です。そういったものを当たり前のようにとらえることが多いかもしれません。私が生まれたセルビアは、非常に貧しい国です。私が子供のころやっていたサッカークラブは、ロッカールームもないような環境の中でサッカーをしていました。そういったものが建てられる、あるいはそういった環境でサッカーができることに関して、当たり前に思わずに感謝の気持ちを忘れないでほしいという思いもあります。

もう一つは、クラブが自分たちの将来に対して投資して、環境を整えて実行していることは素晴らしいことだと思います。日本も戦後の貧しい頃は、温かいお湯でお風呂に入れなかったでしょうし、スポーツ自体ができなかった時代もあったと思います。そういうことを考えれば我々は恵まれていると思わなければいけません。どこかでそういったものに立ち返って考える瞬間がなければいけないと思います」

(監督自身、クラブハウスの設備などに注文や意見は出したのか？)
「私の思い描いていたようなものをクラブもしっかり計画を立て作ってくれていたと思います。なので、特に私からこれをお願いするということはありませんでした。私自身、こういったものが実現することはすごく嬉しいことです。　

みなさんにお伝えしておきたいことは、私は常に自分の興味のために仕事をしていません。私は常にクラブの繁栄のために仕事をしています。それは、みなさんにご理解していただきたいです。自分の成功だけ思って仕事をするのであれば、また違った形での仕事になるでしょう。ただ、私自身は、クラブのことを考え、クラブがいかに良い方向に向いていくかということを考えて仕事をしています。微力ながら、それがこういったクラブハウスを新しく建てるということに繋がったのかなと思っています。

それが、私がこの4年の間でタイトルを獲れてないということの言い訳にならないことは、私自身よくわかっています。ただ、私と共に、あるいは私が去った後だとしても、このチームはタイトルを必ず手にできるチームであるはずです。継続していくこと、ブレないことは、非常に大事なことです。常に自分たちの行くべき道を前に進んで行くことが我々に必要なことではないかと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】