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ミシャ監督 川崎戦前日会見

明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第16節 川崎フロンターレ戦 試合前日のコメント

「明日対戦する川崎は、非常に素晴らしい、そして強いチームだと思っています。明日のゲームは、素晴らしい両チームによる、興味深いゲームになると思います。シーズンの終盤になると、前節のFC東京戦のように、非常に緊迫した、難しいゲームが続いていきます。

そういった難しい、シーズン終わりの戦いの中で、さらに自分たちの戦いを難しくしているのは、日程的な問題です。試合間隔がこの終盤にきて空いてしまう日程だと、緊張感を保っていくのが難しくなります。各週で試合がある状況であればリズムをとりやすいですが、1週空くことで、緊張感を保つことが簡単ではなくなります。夏場の中2日、中3日の連戦と同じくらいの難しさがあります。

専門的な話をすれば、このシーズン終盤にきて、選手の状態をどういう風に維持していくのかは、非常に難しいです。どれくらいの強度のトレーニングをするのか、どれくらいの休みを与えるのか。選手の状態をいい状態に保ちながら試合に臨んでいくのは非常に難しい作業です。ただ、明日の試合までの2週間、我々は話をしながら、いい準備ができたのではないかと思っています。

明日のゲームは、リーグを代表する攻撃的な2チームの対戦です。違いがあるとすれば、我々にとっては、まだ目指すところに向かって戦う試合であること、相手はすでに優勝がない中での戦いであるということでしょう。我々としてはとにかく、自分たちの目標に向かって、明日のゲームも全力で戦い、勝利を掴みとりたいと思っています」


【質疑応答】
(右ストッパーの森脇選手が出場停止だが、そのポジションで最終的に先発させる選手は、どのあたりを重視して決めるのか?)
「我々のストッパーのポジションは、守備だけでなく、攻撃的な能力を求められます。後ろから攻撃に出て行き、ボールを失った瞬間に帰る、そういった運動量の多さも非常に求められるポジションです。非常に高い能力を求められるポジションでもあります。

私自身は、自分たちのサッカーを変えるつもりはありません。だからこそ、自分たちのいつものやり方でできる選手を起用しようと思っています。ただ、今の段階で誰を起用するかは決めていません。明日までしっかりと考えて、最終的な決断をしたいと思います。

攻撃の組み立てというものは、自分たちの攻撃の起点になる部分です。そこの質が高ければ、その後の質も高くなります。そこは、我々のサッカーの重要な部分です。そうしたものをトータルで考えて判断しなければいけません。

サッカーというものは、常に変化していくものです。昔のストッパーの選手であれば、相手を潰し、ボールを前に蹴る、あるいは簡単につなぐだけでよかったと思います。今のDFの選手は、守備もできなければならず、攻撃もできなければいけません。もしかしたら、フィールドプレーヤーの中で、最も多くの能力を求められるポジションかもしれません。テクニックで言えば、最も高い技術を求められるポジションなのかもしれません。そういう方向に、サッカーは進化していっています。

みなさんも、ヨーロッパのトップクラブのサッカーを見られていると思いますが、今のサッカーで、球際で競り合って多くファウルをしているのは、攻撃的な選手かもしれません。DFの選手が多くファウルをするのではなく、守備で一番重要な役割を担っているのは、攻撃的な選手です。

相手が自陣にリトリートして、10人で守備をしてくる中で、その相手を崩そうと思うならば、後ろの選手もしっかり攻撃に参加して、崩していかなければいけません。もし、4枚のDFの選手が、後ろでボールをつなぐだけ、後ろでただ立っているだけならば、常に数的不利のまま攻撃をしなければいけません。そういう状況で相手を崩していくのは、非常に難しいことです。

やはり、全員でしっかりとボールを運び、つなぐこと。あるいはオフの動きでボールを引き出すような、戦術眼、動きの質、ボールを持ったときの規律がなければ、トータル的なサッカーをすることはできません。

全員が相手のコートに入り、連動性を持って攻撃を仕掛けなければいけません。なぜ、攻撃的な選手が一番守備を求められるのか、あるいはファウルをする回数が多くなるのかという話をしましたが、失った瞬間に、ボールを奪い返すために切り替えることがなければ、相手の速攻を許してしまいます。

攻撃的な選手が最も守備をしなければいけないということを言いましたし、攻撃的な選手が、ファウルをする回数が一番多くなるという話をしました。みなさんは『何でだろう?』と思われるかもしれませんが、なぜそうなるのかという話をしたので、みなさんもそれを少し、頭の中で思い描いて考えていただければ、サッカーが今後、どの方向性に進むかが見えると思います。

攻撃の一番重要な土台となるのは、我々で言えば、後ろの4枚の選手と、アンカーの選手です。その選手たちが、いかに質の高いプレーができるかによって、攻撃の質が変わります。ただ、技術があり、守備能力も攻撃能力もあるようなDFを見つけるのは、なかなか簡単なことではありません」

(大久保選手が出場しないことは、明日の試合にどう影響するか?)
「私は、森脇がいないことが影響すると思います。大久保選手がいないことでどういう影響があるのかというのは、川崎の監督さんに聞かれた方がいいと思います。大久保選手がいないという想定の下で、我々は準備をしています。彼がいないからどう、ということは、私はあまり考えていません」

(戦いやすいか、戦いにくいか?)
「ガンバ戦は、パトリック選手と倉田選手がいませんでしたが、我々は負けました。大久保選手がいないということで、自分たちがどう、ということは、ありません。

みなさんは、1人の選手に対してスポットを当てることが非常に多いと思いますが、チームがあって初めて、個人が生きるものです。大久保選手は22得点していますが、私は、彼が他のチームにいたら、22得点はできていないと思います。大久保選手は自分のチームに生かされて、22得点しているのです。

日本のJリーグの中で、1人で試合を決定づけるような仕事をする選手は、そうそういないと思います」

(FC東京戦に、ミシャ監督が来シーズンも指揮を執ることが発表されたことについてと、今後どういう風にレッズのサッカーを発展させたいかについては?)
「 個人的には、レッズで来シーズンも引き続き指揮を執れることは、非常に栄誉なことだと思っていますし、とても嬉しく思っています。

クラブが私を評価し、レッズのチーム、クラブがいい方向に向かっていると思っていてくれているからこその、契約の延長だったと思います。その評価に対しても、嬉しく思っています。

今後のチームがどういう風に発展していくのか、ということについてですが、先ほどみなさんに話したことが、我々が今後さらに発展していくことです。より、後ろからの攻撃の質を上げていくこと。より、多くの選手がボールに絡み、攻撃を仕掛けていくこと。そしてボールを失ったら早く切り替えて相手陣内でボールを奪い返していくこと。そうした質をどんどん高めていくことが、今後の我々が目指していくところです。

今、Jリーグを見ても、多くのチームがレッズと同じようなやり方を採用しています。そういうチームが、J1、J2を見ても、非常に多くなってきていると思います。それは、我々を見ているサッカー関係者の方々が、何かしら我々にいいものがあるという思いでやっていることだと思います。そういうことで考えれば、我々は何かしら、日本のサッカー界に影響を与えていると感じられます。
ただ、我々もずっと同じではありません。我々のチームは、常に次のステップに向かっていっています。それが我々の次に目指すところであり、みなさんが、レッズが今後、どういう発展をしていくのか、という思いで見てもらえるようにしていきたいと思っています。

FC東京戦後、相手の森重選手の『我々が準備をしてきたことに対して、レッズにそれを上回る攻撃をされた』というコメントがありました。チームにとって、非常に嬉しい言葉です。我々は常に、相手の一歩先を行っていきたい。そういう思いで、日々努力しています。これからも常に、相手の一歩先を行くアイデアを持ったサッカーをしたいと思っています。

今後もやはり、相手の一歩先を行く、攻撃的なサッカーを目指していきたいです。ゼロで守って、何とか1点を取って勝つような守備的なサッカーは、我々のサッカーではありません。

攻撃的な選手が最もファウルをするような守備をする、あるいは、DFの選手が最も求められる能力が高い、そういったところは、みなさんも少し考えてみてください。サッカーの方向性は今後、そっちの方に向かっていくと思います。みなさんもそういう視点でサッカーを見られると、よりサッカーの見方が面白くなると思います。DFの選手の移籍金がどんどん上がっていくのは、そういう傾向です。バイエルン・ミュンヘンやバルセロナのストッパーは、攻撃的な選手がやっていると思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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