MENU

NEWS

ミシャ監督 川崎フロンターレ戦前日会見

明治安田生命J1リーグ 1stステージ第5節 vs川崎フロンターレ 試合前日コメント

「皆さんもご承知のとおり、アウェイでの川崎戦ではここ3年間は良い結果が出ていません。その全ての試合において、我々は良い攻撃の形を作ってチャンスを迎え、我々がゲームを支配しているようなところで、我々のミスからカウンターを受ける場面が多くありました。川崎は、非常にカウンターの質が高いチームです。スペースがあれば、そこに選手たちが飛び出してきて、良いボールを出してきます。明日のゲーム、これまで以上に我々は集中力を高め、悪いボールの奪われ方を減らさなくてはいけません。相手に速攻をさせる機会を減らしながら、良い結果を出したいと思っています」

【質疑応答】
(今季は毎試合で前線の顔ぶれが変わっているが、共通して求めていることは? また、そのプレーに対する評価は?)
「これまで、前線の3人の選手の組み合わせが毎試合変わっていることの要因には、ACLとリーグ戦を並行して戦っている中で、選手の負荷をコントロールしたいということがあります。それに加え、選手のケガやコンディションの問題もありました。どの選手の組み合わせであったとしても、比較的良いプレーができていると私は思いますし、誰がどのポジションで、どの組み合わせでも大丈夫だと思っています。ほぼ全ての試合で、前の3人でチャンスは作れていますし、決定機も作れていることは前向きに捉えています。ただ、これまでの組み合わせの中で、それがゴールにつながっていませんから、それは足りないところです。チャンスが作れているこということは前向きに捉えられることであり、それをゴールにつなげられる割合を増やしたいと思います」

(ここまでPKの1失点のみだが、守備面で改善した部分は?)
「守備の練習に関して、説明しても理解をしていただけない部分が多いのかもしれません。恐らくほとんどの指導者は、相手がこのようにボールを動かすから、誰がプレッシャーに行って、それによってスライドして、というような練習や確認の仕方をすると思います。我々のトレーニングを見てみれば、攻撃の練習が非常に多いと感じるかもしれません。

ただ、練習の中では常に攻撃と守備の両方をやっています。我々の守備の練習は、非常に実戦的なものです。例えば我々がよく行うパターンで言えば、2対1や3対2など、守備側が少ない形のものがあると思います。攻撃の選手がどのように相手を崩して得点するかを皆さんは見られると思いますが、私は常に両方を見ています。守備側で言えば、いかにして数的不利の状況を守るかということです。

守備というのは、非常にインテリジェンスが求められるものです。コンピューターのプログラムのように、決めつけることができません。相手に対してどう対応するかというときに、大事になってくるのは予測です。

相手が守備的に来ることが多い影響もあるのですが、我々は非常にボール支配率が高いサッカーをします。その中で、ボールを失った後に数的不利の状況を迎えることもあるでしょう。そのときに、どのような守備ができるかが大切です。それが、我々が普段から練習している数的不利での守り方にもつながります。守備の大事なことは、展開と相手のやりたいことを予測することです。攻撃と守備の両方を同時にトレーニングするのは、とても複雑なことですし、ゲームの中で起こり得る状況を設定しながら指導していくのは難しいものです。

相手をつけない形で守備の確認をすれば、その場は必ずうまくいくでしょう。ただ、試合の中では想定外の展開が起こり得ますし、その瞬間に選手がどのように反応するかが大事なのです。練習では、その実戦的な部分を多く取り入れています。その場合、指導する側は非常に多くのことを考えて指導にあたらなくてはいけません」

(北京国安戦後、「後半は理想とするサッカーができた」と言っていたが、それを継続させていくためにはどういったことが必要か?)
「リーグ戦では4試合で勝ち点10を取り、ACLでは4試合で勝ち点1でした。ただ、監督として全ての試合を評価すると、試合そのものの内容はリーグ戦よりもACLの方が良かった試合もあったと思っています。サッカーというのは非常に厳しいスポーツであり、良い戦いをしているチームが勝利するとは限らないものです。

アウェイの水原戦では1-0でリードした後、2点目を取るチャンスがありました。しかし、ミスからの失点や、少し集中を欠くようなプレーから逆転を許して敗戦しています。2試合目のブリスベン戦は立ち上がりに自陣でボールを失い、そこから相手に得点を与えて、その後は我々の方がチャンスらしいチャンスは多かったと思いますが、一人退場した中で同点に追い付くことができませんでした。北京のアウェイゲームもチャンスは十分に作れていたと思います。ただ、失点の場面を振り返ると、自ら与えてしまったような失点ではないでしょうか。水曜日のゲームも十分に逆転できる内容を見せていましたし、全ての試合において相手を上回れていた部分はありましたが、ちょっとしたところでのミスや集中力を欠き、相手にスキを与えてしまいました。そういう中で、結果を出せませんでした。

もちろん我々は結果を求められる仕事ですから、4試合戦って1ポイントしか取れていなければ決して良いとは評価されないでしょう。ただ、そういった戦いを見せたチームに対して、私が見ている方と同じような評価をしてしまったら、私はおそらく監督として長く仕事はできないでしょう。長いシーズンを戦っていく上では、負けることも結果が出ないこともあります。そういう中で選手たちを必要以上に叩いてしまうと、チームは下向きになってしまうものです。やはり負けたときに、どのように選手たちに対して話をするのか、チームに対してどのように働きかけをするかが非常に大事です。それはもちろん、勝ったときも同じです。気持ちの部分でのレベルをいかに落ちすぎず、上げすぎずの水平に保てるかどうかです。そういった働きかけは、結果を見て、あるいは試合の内容を見て、しっかりと考えて選手たちに働きかけなければいけません。

理想とするサッカーの話ですが、今は自陣に引いてブロックを作るチームが多くなっている中で、いかに多くの選手が攻撃に絡んでいけるかどうかです。その瞬間、どのポジションの選手がどのポジションに移動したとしても、危険に攻撃に絡んでいける。そういうサッカーが理想だと私は思っています。例えば槙野選手はストッパーのポジションからワイドに来たり、あるいはシャドーの位置にまで来たり、いろんなポジションに顔を出して攻撃に絡んでいます。ボランチの選手がストッパーになることもありますし、攻撃の形のシーンでいろんな選手がいろんなところに絡んできます。そういった中でもしっかりと攻撃と守備が機能するのが理想的です。もちろん、そういったサッカーは決して簡単ではありません。

我々のサッカーの中で、特別な役割を担うのはワントップの選手と両ワイドの選手です。そのポジションは、スペシャルなものが求められます。残りの7人のフィールドプレーヤーは、どこのポジションに入っても機能できるのが理想的であり、それができるようなトレーニングを普段から行っています。槙野にしても森脇にしても那須にしても阿部にしても昔ながらの典型的なDFではないはずです。例えば、DFがセンターラインから前に出てこないようなチームは、すごく遠くから試合を見てもどの選手がDFか分かるでしょう。

あと、大事なのは選手と私が同じ考えの下にプレーすることです。選手に「このサッカーでやっていこう」という気持ちがなければ、それは私のひとりよがりであると思いますし、選手がやりたいと思うことと私がやりたいと思うことが別であると問題です。私が「このサッカーでいこう」と指針を示し、それに対して選手は「よし、これでいこう」と信じてやってくれることが大切です。私も選手ができると思ってやっていくといった、お互いの信頼関係も非常に大事です。選手は私の考えているサッカーに対してリスペクトを持って、このサッカーをやりたいと思ってやってくれています。反対に、私は選手に対して大きな信頼を寄せていますし、私にとって彼らは常にベストプレイヤーです。私は選手に対してそういう信頼を持っています」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

ミシャ監督 川崎フロンターレ戦前日会見 ミシャ監督 川崎フロンターレ戦前日会見

PARTNERパートナー

  • ポラスグループ
  • Nike
  • 三菱重工
  • 三菱自動車
  • エネクル
  • DHL
  • ミンカブ・ジ・インフォノイド
  • チケットぴあ