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ミシャ監督 仙台戦試合後会見

明治安田生命J1リーグ第6節 vsベガルタ仙台 試合後のコメント

「今日、浦和レッズは勝利に値するゲームができたと思います。ただ、少しスコアに差がつきすぎたゲームでもあったと思います。

サッカーでは、今日の仙台のように、やろうとしたことが全くうまくいかない日もあります。点差はだいぶつきましたけど、それほど大きな差があったとも思っていませんし、間違いなく仙台はこうした試合を通して、次の試合に向けて強い気持ちを持って戦っていくのではないかと思います」

【質疑応答】
(仙台の厚く固い守備を破ってゴールを挙げられたポイントは?)
「仙台だけでなく、我々と対戦するチームの多くは、同じように守備的な戦い方をしてきます。私は監督なので、自分のチームを主観的に見ます。みなさんは外から客観的にチームを見られるでしょうから、なぜ我々が今日、守備的な仙台に対して得点できたのかは、みなさんが客観的に見た我々を書けばいいのではないかと思います。

基本的に、7-0で試合に勝利すれば、好きなようにコメントすることはできるでしょう。私はスポーツマンです。7-0で勝利した後、0-7で敗戦した相手に対し、傷口に塩を塗り込むようなコメントをする必要はないと思っています。我々は今日、7-0で勝利しましたけど、7ポイントを取ったわけではなく、3ポイントをとっただけです。今日、仙台とは点差が離れましたけど、そこまで点差が開くほどの力の差がある相手ではありません。

事実として私が言えることは、今の浦和レッズは、非常にモダンで、完成度の高いサッカーをしているということです。私は日本で11年仕事をしていますが、その中でも美しく完成度の高いサッカーをしている、ベストチームのうちのひとつとして挙げられるのではないかと思います。

もちろん、この間のG大阪戦のように、いいゲームをしながらも1-1で終わるゲームもあるでしょう。神戸戦に関しては、勝利しましたけど、試合の後には前半の出来が悪いことについてコメントしました。逆に、1-1で引き分けたG大阪戦は、私はすばらしいゲームだったと思います。0-1で負けることも十分にあったと思いますけど、それでも私は、非常にテンポの早い、すばらしいアイデアのあるサッカーができたゲームだったと思っています。

なぜ私が内容を重視しているかと言えば、長丁場を戦う上で、その部分をしっかり評価して戦っていくことが、長いスパンで考えたときに、結果につながっていくからです。

昨日の試合前日の記者会見で、1人のメディアの方から『ここ5試合で、毎試合失点をしているが?』と質問がありました。ただ、我々は反対に、5試合で13得点しています。その話の中でメディアの方に聞いたのは、『今日のゲームで1-0で勝利するレッズがいいのか、4-1で勝利するレッズがいいのか、どちらがいいのか』ということです。私は、サッカーは見る人があってのスポーツだと思っています。1-0で、非常に固い、お互いがあまり攻撃し合わないゲームは見ていてあまり面白くないと思いますし、我々が多く得点するような攻撃的なサッカーをすれば、見る方
にとっては面白いサッカーだと思います。

完成度が高いとお話ししましたけど、まだまだ修正できるところはあると思います。ここ最近は比較的安定した戦いができていますが、試合、あるいは試合の時間帯によっては、若干不安定な戦いを見せてしまうこともあります。その意味では、毎試合、またはゲームの中でも長い時間、自分たちの戦いを安定した形で出していけるようになっていかなければいけません。

駒井選手、関根選手、青木選手など、我々のチームには多くの若い選手がいます。我々は浦和レッズとして強い戦いを見せられてはいますが、選手一人一人を見れば、決して完成しきった選手たちではないでしょう。海外を見れば、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、マンチェスター・シティなど、何十億もかけて完成した選手を連れてきてチームを作っているところがありますが、我々はそういうチームではないはずです。その意味では、選手一人一人の、個の積み上げ、成長も、まだまだやっていかなくてはいけません。その中で、いかにチームとして戦って
いくことを考えながらやっていかなければいけません。

そういう意味で、安定感がないところがまだあるのかなと思いますが、武藤選手も、レッズに来て非常に伸びている選手です。仙台ではなかなかレギュラーで出られなかった選手でした。その意味では、これからまだまだ、選手たち一人一人が成長していってほしいと思います。

やはり、我々はチームとして戦うことを第一に考えていますし、チームとしてのやり方を選手たち一人一人がしっかりと理解していく中で、個人の選手それぞれが成長していくことが、チームの成長につながると思います」

(後半、レッズはリーグの中で最もカウンターがうまいチームなのではないかと感じたが、そういうことをイメージして後半に臨んだか?)
「相手が下がって、自陣でブロックを作ってきた中で、我々がボールを持って、仕掛けて崩していくというのは、決して簡単ではありません。レアル・マドリードでもバルセロナであっても、どのチームであっても、引いた相手を崩すのは決して簡単ではありません。我々と対戦するチームの多くは、我々に対して守備を固めてカウンターを狙ってきますが、それに対して我々は、それをいかに崩していくかを十分にトレーニングしています。

ただ反対に、相手ボールになったときに、我々がボールを奪って早くカウンターを仕掛けるのも狙いの一つです。相手がボールを持って仕掛けてくるような展開の中で、ボールを奪った瞬間に、相手はオフになります。そこを、いかに早くゴールに結びつけられるかが、我々の狙いのひとつであるのは間違いありません。

ボールのないところの、オフの動きの質が非常に大事です。いかに、ボールを持っていない選手が、危険に、相手の嫌なところに走り出せるかどうかです。そこが浦和レッズの強さでもあるのではないかと思います。ボールを持っている選手は、どこに出すかを判断して、パスを出します。ただ、決定的に大事なのは、複数の選手がいかに相手の裏に走り出せるかどうかです。今日のゲームでも、何回かそういういいシーンが見つけられたと思いますが、大事なのは、ボールを持っていない選手がいかに相手の嫌なところに、危険に走れるかです。

最近は走行距離を統計として出していることが多いですが、12km以上走っていればその選手がすばらしいかと言えば、そうでないこともあるでしょう。闇雲に走っているだけで、危険な走りができていなければ、その走りは効果的とは言えないでしょう。危険に走るなら、12kmも走る必要はありません。相手の嫌なところ、決定的なところに走る、それを繰り返せるのであれば、5kmでもいいでしょう。そういった、数字だけを追いかけて見てしまうと、サッカーの本質からは外れてしまいます。メッシ選手も、決して走行距離が長い選手ではないでしょうけど、少ない
走りの中で、非常に質の高い動きから得点できる選手です。

ただ、そういうものを図るのがひとつの新しいやり方、基準として見ている監督も多いと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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