MENU

NEWS

ミシャ監督 ジュビロ磐田戦試合後会見

明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第16節 vsジュビロ磐田 試合後のコメント

「今日のゲームは、前節の新潟戦と同じように、残留を争うチームとの対戦でした。相手もポイントが必要であり、優勝を狙う我々にとっても、勝利が必要なゲームでした。その意味で非常に難しいゲームでした。

立ち上がりからレッズが主導権を握り、得点になってもおかしくないチャンスをいくつも作り出せていたのですが、最後の精度が足りず、得点に至らない展開でした。

後半にようやく1-0でリードして、そのあとにも決定的な得点機会が何度もあったのですが、それを決めきれませんでした。そうしたチャンスを外し続ける展開が続いてしまうと、逆に相手のワンチャンスで追いつかれてしまう、あるいは逆転されてしまうというのは、サッカーではよくある展開です。2年前の33節の鳥栖戦だったと思いますけど、1-0でリードして、最後は相手GKも上がってくるような、最後の最後のCKで失点して、同点に追いつかれてしまいました。そういう非常に痛い経験が過去にありましたけど、そうなってもおかしくないような、我々にチャンスがたくさんあり、相手にあまりチャンスがない中で、1-0でリードして終盤を迎えるという展開でした。

ただ、今日見せてくれた選手たちのパフォーマンスは、非常に満足できるものだったと、私は思っています。ただ、チャンスをゴールに結びつける割合は、もっと上げなければいけないと思いますし、唯一このゲームの中で、チャンスを決める、最後の精度を上げていくというのは、変えていかなければいけないところです」

【質疑応答】
(たくさんのチャンスを決められない中で、1点を取ったあとも選手の落ち着きが感じられたが、その落ち着きはどこから来ているか?)
「我々浦和レッズというクラブは、このクラブで仕事をした人でなければ、あるいはプレーした人でなければ、いかにこのクラブで仕事をするのが難しいかというのは、なかなか身をもって分かるものではないでしょう。非常に大きなプレッシャーの中で、我々は仕事をしています。

もし、我々が2011年に降格していたら、なかなかJ2から上がってこられない状況になってしまっていたかもしれません。ただ、我々は2011年にJ1に残ることができ、その翌年から、毎年積み重ねてきました。なかなかタイトルが獲れない中で、その悔しさをバネに、毎年チームとしてレベルアップをし、毎年ベターなサッカー、ベターな成績を残しながら、ここまできました。そういう中で結果が出ないと、このクラブに対する外からの圧力は相当なものです。ただ、我々はそれに負けることなく、自分たちを信じて、選手たちを信じて、前に突き進んで来ました。その毎年の積み重ねが、今の経験につながっています。それが今のチームの安定感と落ち着きにつながっていると感じています。

昨シーズンの我々は、浦和レッズの歴史の中でも、最もいいシーズンだったと思っています。優勝した2006年よりも、ベターなシーズンを送ったと私は思います。ただ、最後にタイトルが獲れなかった、それだけで評価が得られなかったというのは間違いないでしょう。我々は昨シーズン、Jリーグで負けなしの記録を更新しました。チャンピオンシップの準決勝でガンバには負けましたけど、我々はシーズンの中で最もすばらしいゲームをしたと思っています。ただ、あれだけのいいシーズンを送ったとしても、最後にタイトルが獲れないと、そのシーズンに対して満足していただくことができないのが浦和レッズです。それが我々の厳しさであり、難しさだと思います。

最終節、我々は横浜F・マリノスとのゲームを残していますけど、必ず我々は勝利して、シーズンで76ポイントを取り、Jリーグの歴史を更新して、優勝したいと思っています。

我々は来週勝利すれば、チャンピオンシップの決勝に進めます。おそらく、川崎Fと鹿島の勝者が我々とあたるわけですけど、最後の2試合で相手に勝利しなければ、我々はチャンピオンシップの優勝というタイトルを手にできないでしょう。そうなってしまうと、残念ながら、我々浦和レッズを取り巻く環境は非常に難しいものになってしまうのは間違いないでしょう。誰も、それに対して満足しなくなってしまうのも事実です。

いかに選手として、そして監督として、そういった環境の中で仕事をするのが難しいかというのは、みなさんも想像がつくのではないかと思います。

我々はここ4シーズンの中で、決して大きな移籍金を選手に投資して、チームを編成してきたわけではありません。そういう我々のチーム編成の仕方、それによるクラブの経営的な安定を見れば、浦和レッズは非常にすばらしい仕事をしていると言ってもいいだろうと思います。ただ、それに対して、浦和レッズがお金をたくさん使って選手を集めて結果を残している、というふうな捉え方をされるのは、それは事実ではないと思っています。

我々のチームは、年々選手たち、そしてチームが日々努力していく中で強くなったチームです。それは私自身、監督としても大きなリスペクトを持てる、見ている方々もチームのがんばり、日々の積み重ねの中でのレベルアップは、評価していいのではないかと思います。

レッズの選手になると、レッズのユニフォームを着ると、レッズの選手はクオリティーが高いからこういうサッカーができる、あるいはレッズに質の高い選手が多いから強いんだ、そういう言われ方をすると思うんですけど、決してそうではないということです。J2から来ている選手もいて、ユース上がりの選手もいます。ただ、彼らのような選手たちでも、しっかりと日々努力することによって、日々チームとして自分たちの戦い方を洗練していく上で、必ず強いチームになれます。それは、いかに日々の仕事の中で、みんなが努力しているかです。

日本のサッカーの中で、チーム編成の中でどういうお金が動いているかという話は、なかなか見えない部分があるのかもしれませんけど、そういった見方は、みなさんが厳しい目で見られてもいいのかなと思います。どういうチーム編成をして、どういうプロセスを踏んでチームを作り上げていくのかというのは、短期的なもの、長期的なものと、いろいろな見方があると思いますけど、そういう見方をしていく中で、サッカーを見ていく、あるいは評価していくというのも、非常に面白い視点だと思います。

日本のサッカーがこれからもっと前に進んでいくためには、いろいろな視点でサッカーを評価し、厳しい目で見ていく、そしてサッカーの現場に従事する一人ひとりが、責任を持つ中で、仕事をしなければいけません。

日本人の選手の評価も、私はもっとあってもいいと思います。外国籍選手に対する日本人の方々の評価は非常に高いと思いますけど、日本にも、十分にその質に値する選手がいると思います。レッズも、ズラタン選手がプレーしていますけど、それ以外の選手はほぼ日本人の選手だけです。そういった意味で考えれば、他のチームでは外国籍選手に頼るサッカーが多いと思いますけど、日本人の選手だけでも十分にJリーグの中で戦っていけるというのは、我々自身が証明していると思いますし、そういう結果で、我々は日本のサッカーの方向性を示していきたいと思っています。

私がかつて指導した選手たちも、J1・J2のいろいろなクラブでプレーしていますけど、そういう選手たちが今後活躍していく姿を見られるのは、指導者としてうれしいことです。

相手の磐田ですけど、非常に伝統のあるすばらしいクラブで、すばらしい監督さんのいるチームです。残り1試合ですけど、J1に残ることを心から願っています。

私がまだオーストリアにいたころ、オシムさんが千葉の監督をしているときに、オシムさんからは『磐田は非常にすばらしいプレーをしている、すばらしいチームだ』ということを聞いていました。当時の磐田は非常にすばらしいサッカーをする強いチームだと伺っていましたけど、その伝統あるジュビロ磐田が、J1に残って、来年も戦えることを、私は心から願っています」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

ミシャ監督 ジュビロ磐田戦試合後会見

PARTNERパートナー

  • ポラスグループ
  • Nike
  • 三菱重工
  • 三菱自動車
  • エネクル
  • DHL
  • ミンカブ・ジ・インフォノイド
  • チケットぴあ