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ミシャ監督 ガンバ大阪戦試合後会見

明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第14節 vsガンバ大阪 試合後のコメント

「レッズ対ガンバという試合は、ナショナルダービーと言っていい、どちらに勝敗が転んでおかしくないような、緊張感のあるゲームがほとんどです。ここ最近、レッズはガンバとの公式戦で4連敗している中で今日の試合を迎えたわけですが、今日も非常に難しいゲームでした。ガンバとの戦いは、過去の4試合を振り返ってみても、我々が勝利してもおかしくない試合もあったと思います。ただ、その戦いの中で、4連敗というネガティブな結果となっていました。そういった状況での試合ですので、シーズン終盤の重要なゲームでガンバと戦うというのは、決して簡単なことではありませんでした。

これまでのガンバとの戦いを振り返ると、我々が仕掛けていく中でミスをカウンターにつなげられ、失点して負けるパターンが多かったと思います。そうしたところは、今週の練習やミーティングで選手たちと話をし、トレーニングをして、準備してきました。非常に大事なことは、自分たちの狙いとする戦い方を、選手たちがしっかりと規律を持って実行することです。今日のレッズの規律は、非常に高いレベルにあったと思います。

今日の試合、選手たちは非常にアグレッシブに戦ったと思いますし、運動量にしても、相手を上回っていたと思います。球際や運動量の部分で相手を上回れていれば、攻撃の形やアイデアでも相手を上回れます。加えて、ボールを持ってからの仕掛けで慌てず、不必要なボールロストからのカウンターを相手にさせないということを、選手たちはしっかりと実行してくれたと思います」

【質疑応答】

(今日はウォーミングアップから選手の闘志が表れていて、いつもと雰囲気が違うように感じたが、ミシャ監督はこの試合に向けてどのようにモチベーションを持っていったのか、それとも自然にそうなったのか?)
「私はいつも選手のウォーミングアップを見ていないので違いが分からないのですが、そう見ていただけたことは嬉しいです。

みなさんがメディア、ジャーナリストとして我々やサッカーを見る視点と、私が監督としてチームを見る視点には違いがあります。

それぞれの方の意見はあると思いますけど、私の監督としての視点では、ガンバとの戦いではどの試合でも、我々が内容で上回れていたと思います。ゲームの組み立て方、チャンスの数でガンバを上回れた戦いは多かったと思います。

昨年のチャンピオンシップの準決勝、90+4分の我々のシュートがクロスバーにあたり、延長では相手のオウンゴールになりそうなボールがポストに当たり、その流れからカウンターで失点して、負けてしまいました。私は、あの試合に関しても相手を上回れていたと思いますけど、最終的に、我々が負けています。結果として負けていれば、見ている方々は、相手が我々を上回って勝利した、という視点で見るでしょうし、ガンバはそういうところでの勝負強さがあるチームだと言われるでしょう。

我々は毎試合、非常にいい準備をして、戦いに臨んでいます。そして、自分たちの狙いとするチャンスを作れていて、決定機も作れています。ただ、我々が負けた多くの試合では、チャンスを決めきれなかったということが敗因としてあると思います。

ただ、決定機を決められるかどうかは残念ながら、トレーニングで、あるいは監督としてどうにかできるところではないのも確かです。

決定的な仕事ができる選手、得点できる選手は、指導者が指導して改善できるものではないというのは、サッカーの世界ではあると思います。だからこそ、多くのトップクラブの監督、グアルディオラやモウリーニョといった監督さんたちは、大きなお金を投資して、得点できる選手を買うのです。

私は監督として、得点するまでの過程は作れる部分です。そして選手は、長年の積み重ねの中で、そういった部分も改善できるだろうと信じています。信じている私の思いが、今日のようなゲームにつながったと思っています。

今日のトシ(高木)のシュート、武藤のシュート、宇賀神のシュート、ズラタンのシュート、彼らの得点に関しては非常に嬉しく思います。たとえ『イブラヒモビッチ選手をあなたにあげる』と言われても、私は自分の選手を信じる気持ちのほうが強いです。

過去、我々が素晴らしい戦いをしてきた中でも、結果が伴わないことが多かったわけですけど、今日は内容と結果が伴うゲームができました。それは、これまで継続してきたことが、やっと実を結びつつあることの表れだとおもいます。

今日、駒井選手は非常に危険なプレーをしてくれたと思います。彼は昨年までJ2で戦っていた選手です。J2でプレーしていた選手も、レッズに来れば非常にクオリティーのある、トッププレーヤーだというふうな扱いを受けますけど、彼が今、あのような活躍をできているのは、彼がレッズに来てから日々努力をし続けてきたことの成果です。

京都では、ホームゲームでそれほど多くのサポーターが入るような、大観衆の中ではプレーをしていなかったと思います。レッズはホームゲームでは、今日も4万人以上のファン・サポーターが詰めかけて、我々を後押ししてくれました。そうした、たくさんの観客の前でプレーすることは、どの選手でもできることではないでしょう。彼はそういったプレッシャーをはね除けるだけの勇気がある、そうした心臓を持った選手です。私は、彼は男であると思います。

私は、チームをしっかりと作っていくことに、自分自身の仕事の喜びを感じています。我々の戦い方は、見ていて人の興味を得られる戦いなのではないかと思っています。ただ、そういったものを作り上げていくのは、決して簡単ではありません。それは我々がこれまで積み上げてきた、踏んできたプロセスの成果です。ただ、我々のサッカーがどういうものなのかを見るにあたり、しっかりとしたサッカーの知識がなければ、何がピッチの上で行われているかをしっかりと見るのは難しいでしょう。

我々は今日のゲームで快勝することができましたけど、この結果はすぐに忘れなければいけないでしょう。この後、リーグでは新潟、磐田と、非常に手強い相手が待っています。上位陣との対決はある意味で、そんなに難しいゲームではありません。ただ、新潟、あるいは磐田との対戦は、我々にとって非常に難しいゲームです。そこで結果を出していくためには、今日のゲームを早く忘れて、次に向かっていくための準備をしていくことが必要です」

(阿部がJ1通算500試合出場で、試合後に話していたが、どんなことを話したか?)
「阿部という選手は、素晴らしいプレーヤーであると同時に、素晴らしい人間性を持ったプレーヤーです。その阿部が500試合出場を達成したことは、監督としても非常に喜ばしいことであり、彼のような選手と共に仕事ができることに、私は幸せを感じています。彼はオシムさんの下でもプレーした選手であり、オシムさんに対してもリスペクトを持ってくれていたと思います。私が彼に伝えたことは、私もあなたと仕事ができて幸せだということと、オシムさんも私と同じ気持ちであるということです。そして、これからも共に戦っていこうと伝えました」

(阿部のような選手がレッズの試合のピッチに立っていることの意味や、日本サッカーへの意味は?)
「私が選手を評価するときは、まず、その選手の人間性を見ます。その上で、選手としての質がどうかを見ます。阿部は素晴らしい人間であることは間違いなく、その上で、非常に素晴らしいプレーヤーです。彼のようなプレーヤーが日本にいるということは、日本のサッカー界にとって、すべての人にとっての見本になるでしょう。そして、彼のような選手がレッズでプレーしていることは、レッズのファン・サポーターにとっての誇りだと思いますし、彼がプレーしているのを見られることは、我々にとって非常に幸せなことです」

(阿部がこれだけ試合に出続けられる要因は、どこにあると考えているか?)
「彼はどの監督の下でプレーしても、非常に重宝される選手であるということの証だと思います。

阿部選手が、どの指導者が来てもプレーできるというのは、彼の質の証でしょう。彼がいいプレーヤーであり、いい人間性を持っているかということの証です」

(今日、3バックの真ん中で那須ではなく遠藤を使ったのは、コンディションの問題か、戦術的な考えによるものか?)
「ひとつの理由は、埼玉新聞でしょう。私は常に、トレーニングはオープンにしています。トレーニングを見るのも、我々を応援してくれる方々の楽しみのひとつだと思います。ただ、埼玉新聞には、我々がトレーニングした内容がすべて出ています。誰がレギュラー組で出て、途中で誰と誰が代わったのかなど、我々がトレーニングでした内容がすべて掲載されています。我々の情報が流れていて、だから今日は埼玉新聞の予想を外して、那須ではなく遠藤を起用しました。

ときどき、前日の練習で紅白戦をやらないこともあります。今日、誰かを起用すればなぜかと質問されますし、試合に出ていた選手とそうでない選手を入れ替えれば、なぜかという質問が出ます。この話は半分冗談ですけど、それが、私の回答です。

本当の理由は、我々はここからカップ戦で、水曜、日曜と連戦を戦わなければいけません。その中で代表選手が抜けることなども視野に入れた上で、今日の先発の判断をしました。FC東京にはFWに前田選手がいますけど、彼とマッチアップするのは、那須選手が合うだろうと考えています。那須選手も、フレッシュな状態で連戦を戦えれば、いいプレーをしてくれるでしょう。そういった意味での、ターンオーバーを含めてのことです。

明日の埼玉新聞に書いていただいても、問題ありません。水曜日の試合に、那須選手は間違いなくスタメンで出ると(笑)」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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