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ミシャ監督・武藤 広州恒大戦試合後会見

AFCチャンピオンズリーグ2016 グループステージ MD4 vs広州恒大 試合後のコメント

ミシャ監督
「今日は、強い2チームがハードな戦いをしたゲームでした。私は日本で10年仕事をしてきた中で、ほぼすべてのゲームを見てきましたが、日本で見れるサッカーの中では、非常に稀な好ゲームでした。

両チームとも攻守の切り替えの早い好ゲームでした。ただ、試合の全体的な内容を見れば、我々が相手を上回れたシーンが多かったと思います。

選手たちが見せてくれたパフォーマンスは、サッカーの世界は、お金ですべてを買えないことを証明できたと思います。3人の素晴らしい外国籍選手がいますが、チームで上回れたことは意味のあることだと思っています。

全員が攻撃的な意識を持ち、全員がボールを失った後の速い切り替えの意識を持つ、そういうチームとしての狙いを出せました。私も腰の状態が悪く、立っているのもやっとだったのですが、その問題を忘れてしまうくらい立ち続けて、選手たちと一緒に戦うことができました。

特に後半は、2点目、3点目が取れるチャンスも多かったです。そのチャンスを決めきれなかったことは、今後の課題です。それよりも残念だったことは、(柏木)陽介が関根に出したボールだと思いますが、ダイレクトで4回くらいのパスがつながる中で、4人目が関わったシーンです。そのパスがずれた瞬間に怒りを覚えました。ダイレクトパスがつながる中で4人目の選手が関わることは稀だと思います。狙いとする攻撃のコンビネーションがあのシーンで見れました。そういったプレーが出せたことは評価に値しますが、最後の精度をしっかりと上げていかなければいけません。

好ゲームとなったもう一つの理由は、相手チームも攻撃的なサッカーをしたことにあります。Jリーグで福岡、磐田、甲府のように、極端に守備的なチームと対戦するときは、なかなかお互いが攻め合うような好ゲームにはならないものです。今日の広州恒大が見せた攻撃的なサッカーが、好ゲームが生まれた要因だと思います。

結果だけを求めるがゆえに、自分たちの攻撃的なスタイルを捨ててはいけません。もちろん負けることもありますが、見るものがあってのサッカーですので、我々の狙いとするサッカーで常に戦っていきたいです。

時として、高さのあるズラタンや李などに長いボールを放り込むやり方もありますが、それは自分たちのサッカーではありません。自分たちの攻撃サッカーで戦うからこそ意味があるのです。

今日の武藤は素晴らしいプレーをしてくれました。これから武藤のコメントを聞きましょう」

武藤雄樹
「ミシャ監督からACLのファイナルのつもりで戦おうという話があったので、選手も気合いが入っていました。今日の試合を見てもらえれば、選手の気持ちが伝わったと思います。内容的にも、浦和レッズらしい攻撃サッカーを見せることができましたし、押し込まれる時間もありましたが、粘り強い守備も見せることができました。浦和レッズが上に行くべきチームであることが証明できたと思います」

【質疑応答】
(ミドルシュートの意識が強くなっている?)
武藤雄樹
「昨シーズンはリーグで13ゴールを決めましたが、ミドルシュートや個人で仕掛けてのシュートは少なかったので、今年はそういう部分を上げていきたかったですし、新しいゴールのパターンを作りたいと思っていました。ミシャ監督からも、仕掛けてシュートを狙うことは言われていますし、チャンスがあれば積極的に狙っていきたいと思っていました。森脇さんや李選手もリーグ戦でミドルシュートを決めていますし、レッズはコンビネーションで綺麗に崩すだけでなく、ミドルシュートを狙うことで、さらに相手はいやがると思います」

(ゴールシーンを振り返って?)
武藤雄樹
「外れたシュートや、こぼれ球に詰めることはいつも狙っています。ごっつあんゴールかもしれませんが、それも僕の良さです。5人を抜いて決めるのも、今日のようなゴールも、1点は1点なので、僕はあのゴールを誇りに思っています。これからも多くのゴールを決めていきたいです」

ミシャ監督
「武藤は自分の嗅覚を生かしたゴールが得意です。ただ、去年のチャンピオンシップのガンバ戦は、ゴール前でフリーのヘディングシュートが入りませんでしたが、それもサッカーです」

(チームが成長していることを感じられたのでは?)
ミシャ監督
「私は監督として、常に現実を見つめ、慎重にチームを評価しなければいけません。広州恒大とのアウェイ戦で引き分けましたが、今日は、狙いとするところを出せれば、勝利できると思っていました。狙いとは、リカルド グラル選手やジャクソン マルチネス選手に注意をしてゲームを進めるところです。そこは阿部、マキ(槙野)、モリ(森脇)が対応しながら、しっかりとカバーに行く意識も持って全体をコントロールしてくれました。選手たちがやるべきことをやってくれたことが、今日の勝利につながりました。

一つのきっかけは、磐田戦の敗戦にあります。その敗戦が、自分たちの狙いをより明確にしてくれましたし、その後の福岡や、アウェイの広州恒大、湘南、甲府と、素晴らしい結果と内容のゲームを見せることができました。もちろん負けていいわけではありません。ただ、あの敗戦がいい効果を与えてくれたのは間違いないです。そういう意味では、チームは今、一歩前進した姿を見せられていると思います」

(今日の試合で監督から見て良かったところは?)
ミシャ監督
「自信過剰であると思われるかもしれないですが、今日のようなゲームは、選手たちが自信をもって戦えば、勝敗は別として、バルセロナやバイエルン・ミュンヘンであっても、それなりの内容でプレーできることは間違いないです。ただ、相手に有名な選手がいたり、有名なチームと戦うとなると、自信が揺らいでしまうことがあります。それは、日本人のメンタリティの問題が少なからずあると思います。どんな相手でも、自信を持って自分たちのサッカーをするようなメンタリティを、選手たちにもっと植え付けていきたいです。

我々のサッカーは、バイエルン・ミュンヘンよりも先に始めています。戦術的に意思を統一して、チームとして戦うという部分では、上回るものを見せています。足りないのは自信です。どんな相手が来ても勝てるという自信を持つことが必要です。

サッカーの見方の価値観を、日本でももう少し変えてほしいと思っています。勝利至上主義的なサッカーは見る者をつまらなくします。リスクを負って攻撃を仕掛けていく中で、一発のカウンターで負けることもあるでしょう。ただ、両チームが守備的に戦うようなサッカーを見て、誰が面白いと思うでしょうか?だからこそ我々は常に攻撃的なサッカーをして勝利することを目指しています。メディアなど見ている側が、守備的なプレーで勝利したチームを賞賛してしまったら、サッカーはつまらない方向に進んでしまうでしょう。もっとJリーグはお互いに攻め合うサッカーをすることで、見る人を楽しませることでができると思います。

今日は両チームとも素晴らしいゲームでした。サッカーにとって喜ばしい日だったと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

ミシャ監督・武藤 広州恒大戦試合後会見

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