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「勝利を嬉しく思うが、もっと追加点を取れるチャンスがあった」ミシャ監督

Jリーグ第24節 vs柏レイソル 試合後のコメント

「幸運なことに、勝利できたことを嬉しく思っています。柏は常にそうだと思いますが、我々を非常によく研究してきていたと思います。柏には直近の3試合で3連敗していましたが、結果として負けていたとしても、内容を見れば私は今でも相手を上回れていたと思っています。

前半は非常に良い戦いができたと思っています。2-0でリードした以外にも、3点目、4点目が取れるチャンスがありました。そういったチャンスを決めきれない中で、相手のワンチャンスで1点をとられてしまいましたが、そうなると後半の入りは難しいものになります。

PKで3点目は入り、同時に相手が1人少なくなったことで、試合はほぼ決まったと言ってもよかったでしょう。その後もさらにもう1人退場しましたが、私としてはもう1点2点と取りたかった展開でした。3-1で勝利という結果は良かったとしても、その後で追加点を取れていないというのは日本のサッカーの問題のひとつだと思っています。

我々が2-0でリードする中でも、相手は自陣に11人が引いて守りを固めるというような展開は、私自身がこれまでサッカーをやってきた中ではほとんど見たことがありません。

2-0でリードしている中で、相手が我々に対して前から奪いに来ようとしないという展開は、我々にとっても簡単な展開ではなかったと思います。
 
みなさんが私に質問をする前に、私はみなさんに質問をしたいのですが、他のチームが我々に対してそれほどまでに恐れるほどの選手のクオリティが揃ったチームであるかということを聞いてみたいです。2-0でリードしていても相手が出て来ない、それほどまでに相手チームとのクオリティの差があると思われますか?

私も8シーズン半、日本で監督をしていますが、2-0でリードしていても相手が守備的に戦ってくるというのは、なかなか見られたものではありません。だいたいは1点、2点とリードをされると、前からボールを奪いに来ると思います」

【質疑応答】
(まず質問の回答を。一人一人のクオリティは飛び抜けているわけではないが、チームとしてのクオリティは飛び抜けてしまったと思う)
「私もそう思います。我々はベストなチームです。我々は1つのまとまったオーケストラだと思います。それぞれの選手がそれぞれの楽器、メロディを奏でる、それが良いシンフォニーを生み出すのがオーケストラだと思いますし、我々はそれができているチームです。オーケストラでは多くの違う楽器がメロディを奏でますが、いくつあるかご存知ですか?おそらく15か16くらいだったと思います。それらの楽器の中には近くに鳴らされたら耳鳴りがするようなものもありますが、それもしっかりと1つの楽器としてハーモニーに混ざり合えば、音楽に合ってきます。

10人のメッシがいても、良いチームにはなりません。チームというものは、いかに良い組み合わせで作るかです。何か建物を建てるときも、建築家が構造をしっかりと作り、それをいろんな人たちがそれぞれの役割の中で作るのと同じです。我々は今、そういう役割がしっかりとできているチームです」

(それまでの20試合では27得点だったが、最近の4試合で15得点している。何かが変わったのか、それともやってきたことが花開いたのか?)
「運ももちろんあると思いますが、例えば今日は3ゴール決めましたが、チャンスの数からしたら3ゴールは少なかったと思います。

今シーズンに入って、我々はボールのないところでの動きをトレーニングの中で取り組んできました。ボールが動く状況の中で、何人かの選手が同時にタイミング良く動き出している、それが攻撃の良い形につながっているのだと思います。動く中で、相手はもちろん我々の攻撃の形を研究してくると思いますし、そういう中で我々は『相手がこう来たらこう行こう』という狙いがチームの中で定まっています。そういったボールのないところでのオフの動きが非常に良くなってきていることが得点やチャンスを多く作ることにつながってきていると思います。

我々は常に、いかに相手の守備を崩していくかということをトレーニングで取り組んでいます。いかに相手の攻撃を止めるか、ということはやっていません。常にそうしたことをトレーニングしていく、あるいは相手が常に守備的な戦いをしてくる中でそこを崩していくというのは簡単なことではありません。守備的な戦いをして、例えばポールを立てて相手に見立て、スライドの練習をするということは簡単でしょう。ただ、ゲームの中で『相手がこう来たらこう行こう』というものを全員が共有し、相手の守備の綻びを突いて崩していくということは、選手にとっても難しい作業であり、それを指導する私にとっても同様です。そういうやり方で戦っていたのは、私が知る限りではオシムさんだけだったかと思います。

私は監督として自分自身がカップを手にするというよりも、自分のチームがサッカーにおいて『これがサッカーだ』ということを示せるほうが喜びを感じます。日本のサッカーにおいて見本になっていくようなサッカーを示せることは、私としてはカップを手にするより嬉しいことです。
 
今日、前半に李選手が外したシーンなどは、非常に素晴らしい攻撃の形だったと思います。私はあれがサッカーである、あれがサッカーの魅力であると思っています。見に来てくれる方が楽しめるものがサッカーだと思いますし、私は埼玉スタジアムに来る方々が、浦和レッズのサッカーを見て『こんなに面白いサッカーをするのか』と思ってくれる、楽しんでくれることが私は嬉しいです。

ただ、次の試合に負ければ批判をされるというのもサッカーです。今の状況というのは、浦和レッズのサポーターにとっては嬉しいことなのではないでしょうか。今後どうなるかは誰にもわかりませんが」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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