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「価値のある今年の成果」ミシャ監督

Jリーグ第32節 vsサンフレッチェ広島後のコメント

「今日の浦和対広島というゲームは、メディアにとっても非常に注目度の高いゲームだったと思います。ここ数年、浦和は低迷してきた中で、このように注目を集めるゲームができることは良いことだと思いますし、浦和にとっては、そういうゲームを迎えることができるというのは、価値のある今年の成果だと思います。
今、首位を走る広島との対戦で、決して簡単なゲームではありませんでした。今日のようなゲームがしっかりとできていれば、我々は今シーズン、もしかしてリーグ優勝できたかもしれません。ここ数試合、勝てていない、それは札幌戦で負けたことが重くのしかかったのかなと感じています。
札幌戦で負けたことが選手に焦りを生み出してしまったと感じます。仙台戦、セレッソ戦、川崎戦と良いゲームをしていたにもかかわらず、残念ながらポイントは取れませんでした。
ただ、ゲームの内容自体はベターにできていたと感じています。私が選手に言ったことは、サッカーというのは時としてそういうことが起こってしまうということです。良いゲームをしていてもなかなかポイントが取れない。我々にとってもそういう時期でした。ただ、良いゲームができていて、それは今後に必ずつながるはずだと。そういう話を選手にしていました。広島は私自身、よく知っているチームです。今シーズンの広島は私が率いていた時代と若干、変化していて、今は良い守備をしたところから相手の隙をうかがってカウンターというサッカーに変化してきていると感じています。
攻撃の内容に関しては若干、私のいた時代を変わっていると思いますが、守備のところから相手の隙をうかがって攻撃を仕掛ける、そういう広島であると分析しています。
6シーズン、広島を率いていて、今シーズン、広島がリーグ優勝できるようなことがあれば、非常にうれしいことです。ただ、今の広島を見る限り、今後、どうなっていくのか、と心配なところがあります。なぜなら、私自身も広島で彼らとともに戦っていた人間ですから。今日は、我々の守備が非常に良かったゲームでした。それは後ろでブロックを作るという形ではなくて、前でボールを取りに行くという形での良い守備がはまった。それが今日の勝利のポイントだったと思います。
前に質の高いボールを、後ろから入れさせない。我々が前から行くことによって、相手が長いボールを蹴らなければいけない状況をうまく作り出せました。相手は前に高さのある選手がいません。そういったところで我々は試合を決定づけることができました。同数ではめにいくというのはなかなかリスキーだったと思います。日本のほとんどのチームは4枚で相手の攻撃の組み立てを阻止しようとします。
ただ、今日は我々は同数でいきました。前が5枚で守備にいけば、後ろも同数です。相手に、もし、すれ違うような場面を作られれば危険です。ただ、今の広島と、今の浦和を見る限り、それができるのではないかと思い、そういう指示を出しました。非常に興味深いゲームだったのではないかと思います。広島の強さはワイドな選手の部分だと思いますが、そういったところを若干捨てるような形でしたが、そうしたとしても、相手を上回れました。内容的にも今日は、我々が勝利に価するようなゲームだったと思います」

【質疑応答】
(攻撃では個人のひらめきで得点が生まれたが、それは守備の部分での戦術面で相手を上回れたからこそのものだったか?)
「昨日の試合前の記者会見でも話しましたが、今日は4万人以上のサポーターがスタジアムに来ました。試合の作り方として、広島のように、自陣に帰ってブロックをつくって、相手の攻撃を待ち構えるというやり方もありました。ただ、広島は同じようにやってきます。相手が無理に仕掛けてこない。そうなると試合はおそらく0-0の退屈な展開になったでしょう。4万のサポーターが来る中でそうした試合展開で果たして面白いのでしょうか。リスクを冒さなければいけないのは首位を走っている向こうかもしれない。
ただ、私はあえて、我々がリスクを負って、相手の攻撃の良さを出させない。相手の良さというのは、後ろから質の高いボールを入れてくるということですが、それをやらせない。前からの守備ということを決断しました。
もちろん、それは試合の中でリスクが伴ったかもしれませんが、それが今日はうまくはまりました。相手にしっかりと構えられてしまったらなかなか攻撃というのは難しかったでしょう。前からボールを奪いにいくことで、相手が守備の陣形を整える前に攻撃を仕掛けられる。それが今日の得点のシーンにもありました。
広島は今、前からこられたときになかなか、自分でボールを運ぶようなシーンが作れなくなっているのではないでしょうか。あるいは前からこられたときに、後ろからポゼッションをしてそれを外していくようなことがなかなかできなくなっているのではないでしょうか。
守備のところは、ブロックを作った、万里の長城のような守備をしていますが、以前のような後ろからの持ち運びがなくなってきたのかなと思っています。私が率いていたときのような、ボールを奪ってから早いカウンター、あるいは危険な走りというのはまだ広島にはしっかりあると思います。分析するには非常に面白いゲームでした。次、広島と対戦するときは、また違うやり方になるでしょう(笑)」
(今日の守備は一人一人の選手が、ボールに対する執着がこれまでになく強かったですが、監督はこの試合に対する選手たちの特別なモチベーションは感じましたか?)
「今日の試合に特別な思いをもってやろうということは、選手にも言っていませんし、気持ちの上でモチベーションをあげるようなことも言っていません。ノーマルでいこうという話はしました。試合に関しては、球際のところで我々は相手を上回っていました。私の見たところでは、球際のところはうちの選手が上回れるという分析もありましたので、そういった部分で、マンマークに近いような状態で、はめにいこうという話をして、それが功を奏した形だったと思います。
私自身、今年広島がリーグ優勝して、我々が3位以上でACL出場を確保できたら、私は世界でもっとも幸せな人間でしょう。この2チームがJリーグの上位で戦っていくというのは非常に私自身、うれしいですし、興味深いことだと思います」
(広島、浦和という2チームが上位にいる秘訣は?スタイルなのか、システムなのか、その辺ご自身ではどう考えていますか?)
「理由としては、私が幸運だったからだと思います。広島には私にとって、素晴らしいベストなプレーヤーがいて、浦和にも素晴らしい、ベストなプレーヤーがいる。私はピッチの横で、少しだけ、彼らがやることに指示を出し、あとは選手がやってくれています。だからこの2チームは上位で戦っています。私は少し、選手をサポートしているだけです。私の指導がどれくらい、そこに生きてきているかは、みなさんが判断すればいいことです。
私はスロベニアでもオーストリアでもチームを率いていましたが、私は率いるチームがすべて、ベストだと思っています。自分のチームが常にベストであり、自分のプレーヤーが常にベストなプレーヤーです。私はそう信じて、常に仕事をしています」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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