Jリーグ第21節 vs大分トリニータ 試合後のコメント

「こんなにドラマチックな展開のゲームについて、試合が終わってすぐにコメントするのは難しいですが、何とか私なりに試合を振り返りたいと思います。
私が20年監督業をしているなかで、最初立ち上がりの段階で3本のクロスが3失点に繋がるというのは、これまでに経験したことのない、初めての出来事でした。中にはあの場面で誰に責任があるかを指摘される方もいるでしょうが、サッカーではいくら気を付けていても、事故的に失点することがあります。そんなことも起こりえるからこそ、サッカーは面白いわけです。我々のGKは3点ともボールに触れない、そんな失点でした。しかし選手たちは0-3となっても必死に戦い、1点を返して1-3で折り返すことができました。また、前半には他にも得点するチャンスはありました。
3点リードされた中でも、チームは今日の試合に『何が何でも勝つんだ』という強い気持ちを前面に出して戦ってくれました。そしてマルシオのFKが決まり、後半の早い段階で2点目がとれたことは、このゲームをひっくり返す上で非常に重要でした。
我々は勝利しましたが、4点以外にも得点のチャンスは作ることができていました。そして、試合を通してみれば厳しいゲームでしたが、内容的に見ても相手を上回り、勝利に値するゲームができたと思います。
そして今日の勝利の大きな要因はサポーターです。0-3でリードされた劣勢の中でのサポーターの後押しは信じられないくらいのもので、チームに大変大きな勇気を与えてくれました。普通であれば、前半にあれだけ早い段階でリードされてしまえば、ブーイングなりが起こるのが当然だと思います。しかし、そういった中でもサポーターがチームを信じ、後押しをしてくれたからこそ、今日の試合の勝利があったのだと思います。私自身、サポーターに大いなる感謝を示したいと思います。(日本語で)アリガトウ」

【質疑応答】
（那須は今シーズン様々なポジションを務め、大変活躍している。彼の評価は？）
「那須は途中からレギュラーとして出続けています。これまで非常に良い活躍をしていますが、大事な事は、私がどうというよりは彼のチームメートがどう評価しているかでしょう。私も、チームメートも彼を高く評価しています。
また、那須は今日だけでなく他の試合でも勝負どころで重要な得点を挙げています。彼が重要な時間帯、重要なポジションに入っていけるのは、生まれ持った感覚的なものだと思います」
（初めての経験だという立ち上がりの3失点。要因は？）
「木曜日にセットプレーだけの練習をしましたが、それが原因かもしれません(笑)。私自身、一度もセットプレーの練習というのはやったことがなかったのですが、やってみて3失点したので、もう止めましょう。セットプレーは監督がどうこうという指示を細かくするより、最終的には選手一人一人が責任を持って自分の持ち場を守るか、それが大事だと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】