加藤千佳は、昨シーズンすべての試合に先発出場し、リーグ開幕戦など重要な試合での得点を含む8ゴールを挙げ、キャリアハイとなる結果を残した。シーズンを重ねるごとに存在感を増す背番号20のMFに、勝利が求められるASエルフェン埼玉戦へ向けた意気込みを聞いた。



【いい試合をしても、勝てなければ意味がない】

■開幕からの2試合について、どのような印象を持っていますか。
「I神戸との開幕戦では、勝てませんでしたが、『結構いけるんじゃないか』という手応えは感じていました。しかし、その次のジェフLとの試合ではあまりいい試合ができませんでした。セカンドボールを拾えなかったことや球際の勝負で相手に負けていたことが大きかったと思います。結果もそうですが、個人としても、納得のいかない試合でした」

■確かにI神戸戦ではいいシーンを作ることができている印象でした。
「チームとしてやってきたことは、特に攻撃面で出せていた部分があります。ただ、今思うと、たとえいいパフォーマンスを出せていたとしても、負けは負けで、そこで勝って勢いに乗りたかったという思いがあります」



【決めるべきところで決められるように】

■今シーズンはプレーヤーとしてどんなところを意識していますか。
「昨シーズンからの継続で、ゴールを意識するようにしています。昨シーズンは決定的なチャンスで決められず、苦しんだ試合もありました。決めるべきところで決められれば、チームの雰囲気も変わると思いますから、決定力については1つの課題として取り組んでいます。また守備のときに、相手へのプレッシャーをもっと速くしていきたいと思っています」

■ 昨シーズンは全試合で先発出場し、キャリアハイとなる公式戦8得点を挙げました。
「自分は目の前の1試合1試合に挑んでいたというだけなので、自分が昨シーズンに何点取ったかということまでは、あまり意識していませんでした。いつスタメンを外されるかわからないと考えていますし、いつも瀬戸際という気持ちでがんばっています。今シーズンも目の前の試合に全力を尽くしながら、得点には貪欲になっていきたいです」

■加藤選手はドリブルが得意な選手だという印象がありますが自信ではどこがストロングポイントだと考えていますか。
「自分がドリブラーだとはあまり思っていないです。パスもドリブルも、両方で効果的なプレーができるようになりたいです。もちろんチャンスがあれば積極的にドリブルを仕掛けていきたいですし、うまく味方を使うことも意識しています。

個人的にはバルセロナのサッカーをよく見ますし、アーセナルのパスをつなぐサッカーも好きです。そうしたイメージを頭の中に描き、味方選手との距離感などを大切にしながら、練習に取り組んでいるときもあります」



【相手のペースにさせないくらいの勢いでいきたい】

■ASエルフェン埼玉のイメージはいかがですか。
「昨シーズンからメンバーがガラリと変わったので、イメージというとあまりない状況です。ただ相手は新しいメンバーですし、どんどんプレッシャーをかけていって、相手のペースにさせないくらいの勢いでいきたいです」

■AS埼玉戦では、どんなプレーをしたいですか。
「個人的には切り替えを速くして、積極的に攻撃していきたいです。ゴールも目指して、がんばります」

■では最後に、ファン・サポーターの方々へのメッセージをお願いします。
「AS埼玉とのゲームは、埼玉ダービーとして、負けられない戦いだと思います。チームの雰囲気もトレーニングからいい方向に向かっていると思いますし、ここでしっかりと勝ち点3を取りたいです」