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浦和レッズレディースは、前節の伊賀フットボールくノ一戦、ホームゲームでは、およそ5ヶ月ぶりの勝利を飾った。伊賀FCの攻撃を無失点に抑え、その立役者の1人となったGKの池田咲紀子は、勝ちにこだわる姿勢を前面に出し、チームをさらに前へと進めようとしている。最後方からチームを支える背番号1に、大切な試合となる岡山湯郷Belle戦への思いを聞いた。

【勝ちへのこだわりが今まで以上に出てきた】

■中断明けの伊賀FC戦は、およそ5ヶ月ぶりとなるホームでの勝利でした。
「リーグの中断前はすごく悪い流れでしたし、再開1試合目は絶対に勝ちたいという思いを持って、中断期間を過ごしていました。勝てたことは、チームにとってすごく良かったと思います。

後半は苦しい時間もありましたが、そこで失点せず、無失点で勝ち切れたのは、チームとしての守備という部分で、本当に自信になりました」

■再開初戦を勝ったことで、チームの雰囲気はいかがですか。
「今はみんなが同じ方向を向いて、いい雰囲気が生まれていると思います。勝たなければ上位リーグに進めないという状況に立たされ、勝ちへのこだわりが今まで以上に出てきました。

また、中断期間中の練習試合ではうまくいかないことの方が多かったんですが、吉田監督からは『この時期に課題があった方がいいし、ポジティブに捉えていけばいい』という話もありました。その結果、前向きにやれてきたことが伊賀FC戦の勝利につながった、という手応えもあると思います」

【GKから、攻撃を組み立てていく】

■池田選手は、浦和レッズジュニアユースレディース時代にGKへと転向したそうですね。
「中学2年の夏、ケガでGKがいなくなってしまったので、急遽自分がやることになりました。最初は嫌だったのですが、試合に出られるということで気持ちを切り替えられましたし、当時の工藤GKコーチ(工藤輝央・現浦和レッズジュニア監督)との出会いによって、GKとして本気でやっていく覚悟ができました」

■プレーでは、ビルドアップに参加してしっかりボールをつなぐことを、持ち味にしています。
「元々キックには自信がありました。GKというと、ビルドアップで狙われがちなところもありますが、自分はそれが嫌で、GKでもできるというところを見せたかったです。今は、自分のところから攻撃を組み立てるというチームのやり方もあるので、こだわりを持って取り組んでいます」

■GKとして、特に参考にした選手はいますか。
「GKを始める前から、山郷さん(浦和レッズレディースOG・山郷のぞみ氏)のプレーには惹きつけられるものがありました。その後、一緒にプレーをするようになりましたが、その時間はとても貴重だったと考えています。そして、GKとしてのプレーだけでなく、日々の準備の部分など、人として見習うところが多い方です。憧れ、目標、ライバルのような存在です」

【個人としても、気持ちの入った試合】

■次戦の相手、岡山湯郷Belleへの印象はいかがでしょうか。
「宮間選手を中心として、チームが意思統一されている印象です。やることはシンプルですが、それがはまったときの脅威は大きいです。隙を与えたら、一瞬でやられてしまう、手強い相手だと思います。宮間選手が一番抑えなければいけない選手であることは確かなので、周囲の選手とコミュニケーションを図り、上手く周りの選手を動かしながら、ケアしていきたいです。そのためには、自分が常に冷静に、全体を見ていくことが大事だと思います」

■順位を考えれば、非常に大事な試合になります。
「湯郷ベルとは、自分やチームが大事なときに対戦することが多い気がしていて、個人的にも『やってやろう』という気持ちが強いです。自分がこれまで培ってきたことを試せる試合でもあると思いますので、いろんなことにトライし、自分のプレーをしっかり出していきたいと思います」

■最後に、湯郷ベル戦が行われる13日は浦和駒場デーということで、多くの方が浦和駒場スタジアムに集まってくださると思います。そうした方々に向けて、試合への意気込みを聞かせてください。
「何よりも、試合に勝つことで、みなさんと喜び合いたいです。自分たちが勝ちに行く姿勢を出していくことで、温かく、そして熱く応援していただけるみなさんと全員で戦いたいですし、初めてレッズレディースの試合を観戦される方々でも応援したくなるような、みなさんと一体となれる試合をできればと思います」

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