20150712_kishikawa

中断期間を経て、12日(日)から再開する、プレナスなでしこリーグ1部レギュラーシリーズ。前半戦はチームとして不本意な成績だったが、ここまでボランチの一角として全試合に先発している岸川奈津希は、その反省を生かした上で、後半戦での巻き返しを誓っている。再開初戦となるジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦に向けて、思いを語ってもらった。


【相手の対策を上回る戦いをしなければいけない】

■前半戦を振り返ってみて、いかがですか。
「昨シーズンの今くらいの時期と比べると、自分たちが思うような結果が残せていません。個人としては、ロングパスやロングフィードといった攻撃面での持ち味は、昨シーズンから継続して出せている部分もありますが、それがなかなか得点や勝利につながりませんでした。結果にこだわるプレーを、もっとしていかなければいけないと思っています」

■相手に研究されている感じはありますか。
「それは感じます。結果を出せていないのもそうですし、プレーの中でも研究されて対策を練られているという印象があります。対策をされても違う戦い方ができるとか、さらに相手を上回る戦いをしなければいけないと思います」

【収穫の多かったオランダ遠征】

■中断期間には、オランダ遠征がありました。
「チーム全体で海外遠征をするのは、自分がレッズレディースに加入してから初めての経験でした。海外のチームには、なでしこリーグのチームとは全然違う特徴があり、その中でできた部分、できなかった部分も分かりましたし、大会の大きさに関わらず、優勝できたということは、チームにとってはプラスだったと思います」

■対戦して、どんなことを感じましたか。
「なでしこリーグですと自分は体格が大きい方になりますが、オランダや、他のヨーロッパのチームは、自分くらいが平均で、それ以上に大きい選手がたくさんいます。ただフィジカルコンタクトの部分ではあまり負けなかったですし、パスをつないで攻撃を組み立てるレッズレディースのサッカーもできました。普段対戦できないチームとの対戦で、個人としては収穫が多かったと感じています」

■リーグ再開に向けては、どんなことに取り組みましたか。
「中断期間では吉田監督の指導の下、コンディションを一から作り上げるという部分で、ケガをせず、しっかりトレーニングをすることができました。また、前半戦は得点をなかなか奪えなかったので、個人の打開だけでなく、チームとしてコンビネーションを高めてきました。個人としてはラストパスやシュートの精度の向上に努めていました」

【内容で上回り、結果も伴う試合を】

■リーグの初戦は、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースと対戦します。
「ジェフLには苦手意識があります。運動量が多く、こぼれ球を拾って攻撃につなげてきますし、菅澤選手をターゲットに攻撃をしていくことが多いと思うので、センターバックとボランチで菅澤選手を自由にさせないことと、こぼれ球をマイボールにして、こちらが支配するような戦い方を意識していきたいです」

■昨シーズンは4勝1分という戦績ですが、それでも難しさを感じますか。
「内容を見ると、相手が良かった試合もあります。皇后杯の準決勝などはまさにそうで、特に前半は相手に数多くのチャンスを作られながら、幸運にもシュートを外してくれて、後半にセットプレーや清家のスピードを生かして点を取った、という試合でした。そんな幸運な試合はそうはないと思いますので、内容で相手を上回った上で、結果も伴うようにしたいです」

■次戦は久しぶりに、浦和駒場スタジアムでの試合です。ファンやサポーターのみなさん、また、初めてなでしこリーグを見に来るという方に向けて、メッセージをお願いします。
「レッズレディースのサッカーは、みんなで運動量を多くして、全員で攻撃、守備をするという、泥臭く、ひたむきなサッカーです。そういう部分で相手を上回れれば、結果もついてくると思うので、自分たちらしいサッカーをしていきたいです。

年間優勝をするためには、まずは上位リーグに入らなくてはいけません。今の順位ではぎりぎりなので、まずはジェフL戦で勝点3を取って、そのままレギュラーシリーズの後半戦を全勝するくらいの気持ちで行きたいです」