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リーグ年間優勝という5年ぶりのタイトルを獲得した、近年のレッズレディースにとって躍進となった昨シーズン、加入4年目の柴田華絵は公式戦全35試合にすべて出場し、好パフォーマンスを披露し続けた。自身の代名詞であるドリブルだけではない。見る者に、その小さな身体のどこにそんなパワーがあるのかと感じさせるほど、攻守にハードワークを見せて、その力を示した。あくまで挑戦者として連覇に挑むシーズンを成長著しい背番号18のMFはどのように迎えるのか。開幕戦を前に話を聞いた。

 

【昨シーズン以上にならないと優勝はできない】

■まず,昨シーズン全体を今振り返ってみて、いかがですか。
「その前のシーズンがあまりいい結果ではなかったので、みんな開幕戦から気合いが入っていました。チームが一丸となって、開幕から勝てたことが一番良かったと思います。途中失速するところもありましたが、最終的にエキサイティングシリーズで優勝することができたというのは、その前のレギュラーシリーズで優勝を逃したときの反省を生かせたのだと思います」

■優勝したときの気持ちはいかがでしたか。
「優勝したときの試合では負けてしまったので、実感はあまりなかったです。ただ、その後に周囲からの見る目の変化や注目される部分もあり、優勝することの価値というか、すごさを感じました」

■チームとしては、リーグ年間優勝に、皇后杯準優勝と、好成績を残せた1年でした。
「最後に皇后杯の決勝でいい試合ができなかったのは、すごくもったいなかったと感じています。そして今シーズンは、昨シーズンより強いチームにならないと優勝できないと考えています。優勝するために、さらに成長していきたいです」

 

【チームが勝つためのプレーを選択したい】

■ 新シーズンを迎えるにあたり、柴田選手個人のテーマは?
「個人としてはプラスアルファと言うより、止める、蹴るという基本的なところを磨き、レベルを上げていくことが大事だと考えています。オフ明けからケガもなく、しっかりとトレーニングできているので、コンディションとしてはいい状態にあると感じています」

■昨シーズン終盤はボランチでもプレーしました。プレーイメージの変化などはありましたか。
「試合の中で猶本選手とポジションを入れ替えるなど、流動的にポジションチェンジをしても困らなくなりました。日テレ・ベレーザなどの厳しい相手と戦って、いい経験を積んだことで、自分の中にあるプレーの引き出しが増えた感じがします」

■得点という部分についてはいかがでしょうか。
「昨シーズンはボランチのときのほうが得点できました。『ネスレカップ国際女子サッカークラブ選手権2014』の岡山湯郷Belle戦では、2列目から前線に入り込んでゴールを決めています。今シーズンもシュートの意識は毎試合しっかり持って、その上で周りを活かすなど、チームとして勝つためのプレーを選択できればと思います」

■新加入の、長船選手や白木選手とのプレーについてはいかがですか。
「白木選手はまだチームに加わって間もないですから、守備の部分などしっかりと声かけをしながら、イメージやタイミングを合わせていきたいです。長船選手はなでしこジャパンに入るほどの選手ですし、プレーも安定していますので、私も頼りにしています」

 

【すべての試合にチャレンジャーとして臨む】

■今シーズン、レッズレディースは周囲から“女王”と見られていると思います。
「個人的には、あまり意識したくないと思っています。私たちはまだ若いチームですし、すべての試合でチャレンジャーとして臨まないと足をすくわれると思いますので、しっかりと気持ちを込めて戦いたいです」

■開幕戦の相手、INAC神戸レオネッサのイメージはいかがですか。
「個人の選手を見ればなでしこジャパンのメンバーがたくさんいますし、すごいチームだと感じます。簡単な試合にはならないと考えています。こちらには失うものはないですし、思い切りぶつかっていきたいです」

■最後に、浦和駒場スタジアムに来場する多くのファン・サポーターの方にメッセージをお願いします。
「昨シーズンよりまた強くなったと思われるような戦いをしていきたいです。今年も1年、長いシーズンが始まります。ホームでの開幕戦なので、しっかりいい準備をして、まず初戦を勝利で飾って勢いに乗っていけるよう、がんばります」

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