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鈴木啓太引退試合 試合後会見

7月17日、引退試合を終えて、鈴木啓太氏が会見を行った。

鈴木啓太
「今回、引退試合を開催させていただき、この1試合をつくる大変さ、普段、選手ではない方たちがどういった動き、どういった働きをして選手たちがピッチに立つことができるのかということを知り、改めてすごいなと感じました。もちろん選手はピッチの上で躍動することが第一の仕事で、そういったことを気にする必要はないのかもしれませんけど、僕自身がこの数か月、この引退試合を開催するということにあわせて関わってきたことは、本当に大変だと思いました。だからこそ、今日の試合で僕自身が選手としてできることを一生懸命やろうと心に決めて、ピッチの上に立ちました。

今回、『同窓会』というキーワードで、SNSなどで発信をしながら、クラブの方や本当にたくさんの方々にご協力をいただき、盛大に引退試合が開催されました。僕自身、感謝の気持ちで一杯です。試合の内容としましては、僕に点を取らせてくれるために多くの・・・『忖度』というんですか(笑)、があったようにも感じましたけれども、個人的には1試合で2ゴールを取ることはなかったので、非常にうれしいですね。

本当であれば、もっと現役の選手や、質の高いプレーをお見せできる選手たちもいたと思うんですけど、僕も含めて引退後の選手たちに合わせる動きに多少戸惑ってはいたと思います。もう少し僕らがレベルを上げることができれば、見ているお客さん、ファン・サポーターたちへ更にいいサッカーが見せられたのかなと思います。

ただ、僕にとっては本当に幸せな時間でしたし、サッカー選手として、こんなに幸せなことはないと感じました。今日の引退試合を自分の胸にしまって、これを活力にして、次のステップ、次のステージに進みたいなと感じました」

[質疑応答]
(今日、ファン・サポーターやクラブ、いろいろな人に感謝の言葉がありましたが、ご両親への言葉はありますか?)
「実は今日、両親と一緒に手をつないで、先頭で入らせてもらいました。もちろん、家族に対して感謝の言葉、思いはあります。ただ、僕の中で、ここでお話しすることでもないのかな、という気持ちと、直接は言いづらいこともあると思うので、そういった部分で言うと、僕の両親は僕にとっての一番のサポーターであって、ファンであって、一番僕のサッカーを見てくれていた人です。その人たちに、自分のサッカー人生の集大成と言いますか、自分のやってきたこと、それから自分で言うのもおかしいですけど、こうやって愛してもらったことを伝えられたことは、親孝行できたのかなと思います。そして、サッカー選手としてはこれで最後だけど、今まで本当にありがとう、と。ただ、両親は僕のセカンドキャリアについてとても心配しているので、早く心配させないような形というものをお見せしたいと思います。これからもよろしくお願いします、と伝えたいと思います」

(試合を見ているファン・サポーター、集まった選手、メディアも笑顔がこぼれる90分間だったと思いますが、ご自身で、こんな試合にしたいという思いや、心配事はありましたか?)
「心配事は、僕が90分ピッチに立ち続けることができるのか、という心配はありました。あとは、ゴールを取ってくれという話だったので、そこは心配材料でした。

同窓会ということで、笑顔が絶えない90分間だったことはうれしいんですけど、何でもそうだと思いますけど、完璧なことってないと思うんですよね。その中で、『もっとこうすればよかったかな』とか、僕はどちらかというとそういう性格なので、後悔とは言いませんし、引退試合ではよくあることだと思いますけど、ちょっとマンネリ化した時間帯もあったので、そこは何とかして変えられるものがあるんじゃないかと思います。次に僕が誰かの引退試合に関わるとすれば、そういったところを解消できるプレーをしたいと思いますし、サッカー、エンターテイメントというのは、いろいろな課題は尽きないなと思いました」

(浦和レッズでの長い現役生活があって今日の試合があり、現役時代に出会った選手たちと久々にプレーをして、思い出すことはいろいろあったと思います。改めて、現役時代に、一番印象的だったと思うエピソードがあれば、教えていただけますか?)
「16年間の現役生活の中で、今思えばすべてがいい思い出です。これが、という思い出話ではないんですけど、同じピッチで選手たちとサッカーをしている瞬間に、僕の中でふと時間が止まった瞬間がありました。そのときに、空気というか、どんなプレーとか、そういうことではなく、この埼玉スタジアムで自分がピッチに立って、真っ赤に染まっているスタンドを見たときに、ここが自分の居場所だったんだな、と。いつも見ていた光景だったものが、とても懐かしいものに変わっていたときに、とても不思議な感じがしました。その空気というのが、僕の中での、昔を思い出すことだったのかなと思います。もちろん、ロッカールームでの会話であったり、いつもの選手同士の悪ふざけであったり、ギド(ブッフバルト氏)とワシントンがケンカしたこともロッカールームで話しましたけど、でもそういったことではなくて、そういう出来事というよりも、僕はその空気とかにおいとか、そういったところで、懐かしさを感じました」



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(サッカーをしてきて、一番大切にしてきたことは何ですか?)
「僕の中で大切にしてきたことは、サッカーって、試合をやれば勝ち負けがつきますよね。もちろん、引き分けもあります。その結果というのはものすごく大事だし、ものすごくこだわってきましたけど、何よりも大切にしていたのは、果たして自分はそこで100パーセントやれたのか。たとえば、勝ったけど自分としては本当はもう少し走れた、一歩でも二歩でもがんばれたのに、ちょっとサボっちゃったなとか、逆に、負けたけど自分は一生懸命やれた、それには大きな違いがあると僕は思います。だから常に、自分自身に嘘はつかず、自分のできることを100パーセントやる、それを毎日積み重ねていくことで、自分の自信につなげてきたということが、自分自身、大切にしてきたことです。

もしかしたら、(年齢的に)僕のプレーをあまり見ていないかもしれないですけど、僕はサッカーがへたくそでした。今でもへたくそです。でも、今日は2点取りました。僕が2ゴール取ることなんてないですから、今日はいいプレーを見たと思うんですけど、こんな下手な選手でもプロサッカー選手になれます。サッカーをやっているなら、これからも一生懸命やってください。そして、目の前の相手に負けないこともそうだけど、心の中の自分に絶対に負けないでください」

(今日、一番食べたいものは何ですか?)
「飲みたいものじゃだめですか?ビールです(笑)。引退試合を開催すると決まってから、自分はサッカー以外の仕事もしている中で、どうしても、会食などもありますし、食事の時間が夜中になってしまうこともある中で、この1ヵ月間は、この引退試合に集中しようということで、ビールを我慢してきました。今日は選手たちとおいしいビールを飲みたいと思います。それから、食事に関しては、だいぶ体に疲労があるので、しっかりと栄養のあるものを食べて、次の引退試合に備えたいと思います。誰の引退試合になるかは分からないですけど」

(引退を発表したときと、今日引退試合をして、最後にお話をされましたが、心境はどのように違うのでしょうか?)
「あのときというのは、チームの状況もいろいろありました。優勝を狙える時期でしたし、自分自身がどうしても目立ってしまう、ただ目立たないようにしたい、でもどうしても自分の口から言いたい、というところをクラブと話し合って、ああいった形をとらせていただきました。僕自身、とてもエモーショナルになりましたし、自分の16年を振り返ったときに、感謝の気持ちと、この場所から去らなければいけないという複雑な気持ちがありました。今日というのは、引退して1年半もたちましたし、笑顔で楽しくサッカーができる喜びに溢れたものでした。引退を発表させていただいたときというのは、どうしても寂しさはありましたけど、今は次に向かって自分自身も歩き始めていますし、この思い、浦和レッズに対する思いは日に日に、選手からファンに移り変わっているのかな、という感覚でいる、という変化がありました」

(今のレッズはどういうふうに映りますか?)
「非常に苦しい状況だというところはあると思います。ただ、この間のボルシア・ドルトムント戦ではいいリアクションを見せてくれたと思います。ただ、ここからが正念場ですし、ひとつの歯車が合わないだけでサッカーというものはこれだけ大きく状況が変わってしまう、その難しさを痛感していると思います。これを乗り越えることによって自分たちの力になると思いますし、昔の自分たちがそうであったように、信じて前に進んでもらいたいと思います。ドルトムント戦で見せたパフォーマンスは、すばらしかったと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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