ONLINE MAGAZINE/REDS VOICE
2000.2.4 Vol.36

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クラブと地域とサポーターの結束を固め、
レッズは必ず1年でJ1に復帰します

浦和レッドダイヤモンズ代表 中川 繁


 みなさん、今年もよろしくお願いいたします。  昨年末から、レッズの今年、将来について貴重なご意見をたくさんいただきました。このマッチデー・プログラム増刊号を発行するにあたっても、多くのお便りが寄せられました。それらはすべて読ませていただきました。  浦和レッドダイヤモンズを代表して、2000シーズン開幕を前に、クラブの考えを述べさせていただきます。

J2降格という事態に責任を感じています

 99シーズンは、J2降格という事態を招き、本当に申し訳ありませんでした。  戦術的なことや監督の問題、選手のパフォーマンスの問題など、いろいろなことが重なってこういう結果になった訳ですが、最終的な責任を負っているのはフロントです。

 今シーズンのクラブの体制についてですが、代表の私とゼネラルマネージャーの横山謙三は引き続き、それぞれの任に当たることにしました。降格の責任を取って、退くのが潔い形だとは思いますし、そういうつもりでいた時期もありました。

 しかし、何としても1年で復帰しなければならない時期に、投げ出したような形になるのでは、かえって無責任です。1年でJ1に復帰するために、クラブ内の結束を図ろうという考えを優先し、私と横山が残るという決心をしました。

 その上で、私と横山、常務の藤本十六生の3人は減俸といたしました。また横山と藤本は常務から取締役に降格となります。

さらに地元のクラブとして変わっていきます

 クラブ内に組織的な変更はあまりありません。しかし、我々の意識は変えていかなければならないと思っていますから、運営上の変化はいくつか予定しています。

 まず、これまで三菱自動車が9割持っていたクラブ運営会社(三菱自動車フットボールクラブ)の株を、他の企業にも持っていただこうと考えています。

 またレッズは多くのスポンサーのお世話になっている訳ですが、スポンサーのメリットも、見直さなければならないと思います。

 そういう地域のことを専門にやっていくために、クラブ内に「ホームタウン部」を新設します。これは主に県や市、企業との交流が仕事になっていきます。地域との交流というのは結局どこのセクションでも心掛けていかなければならないことなので、ホームタウン部は窓口業務を担当します。

サポーターとの結束をもっと強めていきます

 浦和レッズにとってサポーターは、クラブと切り離して考えることができません。一つには、試合でチームを強く応援してくれる存在であること。一つには、クラブが地域的存在であるかどうかのバロメーターであること。そしてもちろんチケットを購入して、クラブの財源を支えていただいている方々であること。

 Jリーグで一番熱心で、Jリーグで一番人数が多いレッズのサポーターのみなさんからの働きかけをすべて受け止めるには、今のクラブの体制では不十分だったと思います。

 一つ一つの問い掛けやご意見にお返事を出すことはできませんが、最大公約数的な内容で、全体に届くような方法で返していくのが良いと思います。オフの時期には広報手段があまりないですから、今後考えていかなければならないことです。この時期にMDPの増刊号を出すというのは、来年以降も続けたいと思っています。

 サポーターのみなさんとの懇談会も開催していきます。具体的な方法を研究しているところですが、必ずやっていきます。シーズン開幕前には実施したいと思います。

 また、クラブの方から「こういう考えで、こういうふうにやっていきます」ということを、これまで以上にはっきり伝えていきたいと思います。

J1復帰、そしてタイトル獲得に向けて全力を

 今シーズンは、絶対にJ1に復帰するというのが至上命題です。現在、そのための準備に全力を尽くしています。もちろん我々が目標としているのは、J1のタイトルであり、そのことはいささかもおろそかにするものではありません。むしろJ2を圧倒的な成績で勝ち上がり、2001シーズンにJ1で優勝するために、強固な体制を作り上げるつもりでいます。

 みなさんからの力強い応援と、熱いご意見をいただきながら、2000シーズンを戦っていきます。どうか、よろしくお願いいたします。



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